« 2009年07月 | メイン | 2009年09月 »

2009年08月 アーカイブ

2009年08月01日

日本の広告グラフィックの歴史がここに。細谷巖個展「ラストショウ」

ggghosoya.jpg
© Gan Hosoya
50年以上のキャリアを持つ、日本を代表するアートディレクター、細谷巖氏。個展「ラストショウ:細谷巖アートディレクション展」が東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーにて開催される。

細谷氏は1954年広告制作会社「ライトパブリシテイ」に入社。以来、紙媒体のグラフィック・デザインにこだわり、時代とともに数々の名作広告デザインを残してきた。70年代には「サッポロビール(男は黙ってサッポロビール)」、80年代には「キユーピーマヨネーズ」、90年代には「ポカリスエット」、「カロリーメイト」など…。クライアントとお客さんのコミュニケーションを前提としつつも、ストレートでシンプルなデザインの美しさはそのキャリアを通して全く変わらない。

今回の個展では、1階では細谷氏自らが選んだ名作広告24点を、地下では新作48点を一堂に紹介。新作は、コピーライターの秋山晶氏いわく「細谷氏が20歳くらいから今日まで50年以上のあいだ語ったり、記したりした言葉を印刷物、メモ用紙から掬いあげビジュアルにした作品」となる。細谷氏のアートディレクションの魅力と、グラフィック・デザインの発想の源を見ることができるだろう。また、展覧会に併せて書籍「gggBooks-90 細谷巖」、「LASTSHOW」が刊行される。

ラストショウ:細谷巖アートディレクション展
日程:2009年8月4日(火) - 27日(木)
時間:11:00 - 19:00(土曜日は18時まで) 
休館日:日曜・祝日
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー:中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル
入場料:無料

ヤング・アット・ハートなイラストを求む!「The Swatch Young Illustrators Award」

illber.jpg
スウォッチが開催するイラストとグラフィックのアワード「The Swatch Young Illustrators Award」が作品募集をスタート!オリジナルのイラスト、グラフィック、アニメーション、本などの募集を受付けている。

ノミネーション作品はドイツで開催されるグラフィック・アートの祭典「Illustrative 2009」に招かれ、さらにグランプリには6,000ユーロ(約80万円)の賞金と出版、イラストレーション・エージェンシーとの契約や個展開催などの副賞が待ち受けている。さらに、オリジナルのスウォッチをデザインすることができるかもしれない、とテンションの上がるコンペティション。審査はアート・ディレクターやグラフィック雑誌の編集者らによって行われる。タイトルに"ヤング"と付いているが、年齢は21歳以上であれば上限なし!ヤング・アット・ハートなアートを求む!

The Swatch Young Illustrators Award
応募締切: 2009年9月30日(水)
応募資格:21歳以上
応募作品:20作品以下の静止画、イラスト、アニメーションフィルム、アート・ブックなどの非商業作品
応募料金:30ユーロ、もしくは48USドルを9月15日(火)までにPaypalで支払うこと。
作品形式:PDFなどのデジタル・データ。詳細は 公式サイト参照
応募方法:公式サイトからエントリー後、Webサイトよりjohanssen@illustrative.de.宛てにメールで送付。

2009年08月02日

写真家・佐内正史×声優・宮村優子トークショー開催!写真展「EVA NOS」

abtf_logo.jpg
デザインスタジオ「バタフライ・ストローク」(btf)が発信するセレクトショップshop btfにて、写真家の佐内正史氏による写真展「EVA NOS」が開催される。「EVA NOS」は、5月に佐内氏のレーベル「対照」より発売された、パチンコ台「CRエヴァンゲリオン」を撮影した写真集。佐内氏といえば写真集「生きている」や「a girl like you 君になりたい。」など、日常のシーンをさりげなく、だが力強く切り取った写真で定評がある写真家。もともとパチンコ愛好家だったとのことだが、「CRエヴァンゲリオン」とのコラボレーションにはちょっとびっくり。

会場では佐内氏と「惣流(式波)・アスカ・ラングレー」役の声優・宮村優子氏、「CRエヴァンゲリオン」愛好家仲間が写真集を囲んで撮影したオーディオコメンタリーも上映される。また、8月22日(土)には佐内氏、宮村氏とパチンコ仲間である橋本太郎、野田真基がゲスト出演するトークショーも開催!「CRエヴァンゲリオン」に対する熱い思いや、写真集「EVA NOS」の制作秘話をじっくり語り尽くす濃密な時間になる。ただいま公式Webサイトにて観覧応募を受付中。ご応募はお早めに!

■佐内正史 写真展「EVA NOS」
日程:2009年8月18日(火) - 9月20日(日)
時間:11:00 - 19:00(日・月・祝は定休日)
定休日:日曜日、月曜日、祝日
入場料:無料
会場:shop btf
〒104-0054 東京都中央区勝どき2-8-19近富ビル3階・3A
問合せ:Tel:03-5144-0330

パルコ×坂本龍一による、世界の森を守る写真展「TOUCH WOOD」開催

TM09_GREECE_JAPAN_MALAYSIA_.jpg
松江泰治「JAPAN VICTORIA GREECE MALAYSIA」 ©TAIJI MATSUE 2009 Courtesy of TARO NASU
東京・渋谷のパルコファクトリーにて、ミュージシャンの坂本龍一氏が発起人である森づくりのプロジェクト 「more trees」のチャリティー写真展「TOUCH WOOD」が開催される。「more trees」は2007年7月に、坂本氏が各界の著名人の賛同を得て設立。「more trees = もっと木を」というメッセージとともに、国内外での森林整備、植林、森林保全などを行っており、現在、139名が賛同人として活動に参加している。

今回のエキシビジョンには賛同人である豪華写真家たちが参加し、「森」をテーマにした写真を展示。参加アーティストは、サントリー「ウーロン茶」の写真で知られる上田義彦、広告・音楽・雑誌ほか幅広い分野で活躍する瀧本幹也、海外でも評価の高いアーティスト松江泰治、ミュージシャンとの仕事で幅広く活躍する平間至ら。彼らの作品はmore treesの森の間伐材を使用したフレームに収めて展示&販売を行い、売り上げの一部は「more trees」の国内外の森林育成活動費に還元されるなど、エコにこだわった展示を行う。

「TOUCH WOOD」とは、英語で「災いがふりかかってこないように」というおまじないの言葉。アーティストたちの写真とともに、世界中の森に思いを馳せてみよう。

QUINAULT-NO.13.jpg
上田義彦「QUINAULT NO.13」 ©Yoshihiko Ueda
■PARCO 40th Anniversary “more trees” Charity Photo Exhibition 「TOUCH WOOD」展
日程:2009年9月4日(金) - 9月23日(水)
時間:10:00 - 21:00 ※入場は閉場の30分前まで 最終日は18時閉場
定休日:会期中無休
森づくり参加料:500円(税込)小学生以下無料
会場:パルコファクトリー(渋谷パルコパート1・6F)
東京都渋谷区宇田川町15-1

2009年08月03日

オールドスクールでフレーーッシュ!キャビア田中裕介新作MV「Good Day」

リップスライム"Good Day - adidas Originals remix by DJ FUMIYA" dir: 田中裕介 
キャビア・田中裕介監督より、さわやかなストライプがフレーーーッシュな新作MV「Good Day - adidas Originals remix by DJ FUMIYA」が登場!これはアディダスのトレードマークの三本線(スリー・ストライプス)誕生60周年を記念し、アディダスとリップスライムがコラボレーションした「RIP STRIPES!?」キャンペーンのプロジェクト。新モデルのスニーカー"STRIPES PACK"を履いたリップスライムがストライプの世界に入り込む。

「このMVはアディダスの60周年記念×リップスライムというプロジェクトでした。そこで、オールドスクールなビートを感じる、ストリート感のあるビデオを目指しています。デザインもオールドスクールを意識して、3Dを控えめにした古き良きモーション・グラフィックスでアニメーションしました。パフォーマンスやカメラアングルも正統派ヒップホップ・ビデオを狙っています。登場するダンサーにも、オールドスクールっぽいスタイリングを行いました」(田中監督)

本MVはアディダス・モバイルサイトで配信されるので、ケータイに持ち歩いてアウトドアで楽しむこともできる。ちなみに、"STRIPES PACK"は愛され続けるスタンスミス、サンバら5種類のスニーカーと2種類のアパレルラインを「Five-Two-3」(ファイブ・トゥー・スリー)のもとにリミックスした商品。どれもクラシックなスタイルをグラフィックで新しい顔に塗り替えている。公式Webサイトでラインナップが紹介されているので、夏のオシャレの参考にしてみよう。
09FW_523_set05.jpg
アディダス"STRIPES PACK"


■海外キャンペーンも注目
adidas "adidas Originals House Party" dir: Nima Nourizadeh
スリー・ストライプス誕生60周年を記念し、アディダスでは“Celebrate Originality(セレブレイト・オリジナリティ)”をスローガンに世界規模のビッグ・キャンペーンを展開中。なかでも注目は、2009年に初頭に登場したNima Nourizadeh(ニマ・ヌリザデ)監督CM「adidas Originals House Party」。ケイティ・ペリーや、ミッシー・エリオット、メソッド・マン等のアーティストや、デビッド・ベッカムが登場する超豪華なハウスパーティ。このパーティは香港でもスタン・スミスを招いてパーティが催されるなど、世界中で開催されたという。

マイクロソフトの娯楽大作「The Office 2010」、監督はMac派のあの人。

"The Office 2010: The Movie trailer" dir: Dennis Liu
先日インターネットで公開されて話題となったバイラル・ビデオ「The Office 2010: The Movie trailer」。これは陰謀が渦巻くスパイ映画の予告編…ではなく、2010年に発売されるビジネスソフト「Office 2010」のCM。監督はUSのDennis Liu(デニス・リュウ)。彼はMacのデスクトップのソフトウェアの動きだけを使って話題になったMV「Apple Mac Music Video」の制作者。現在は広告エージェンシーに所属しており、"Apple Mac Music Video"の大ヒットによりMicrosoftなどからコンタクトが来たという。作品中にはパロディ要素が散りばめてられており、昔からOfficeを使っている人には笑えるシーンが多数。銃の変わりにキーボードを抱えているのもおかしい。ちなみにリュウ監督は、"いつかはアップルのCMを作りたい"というMac派だ。

■マインスイーパーが映画化?!
「マインスイーパー 映画版」
映画になりそうもないPCソフトの映画化といえば、以前VOTでご紹介したバイラル映像「マインスイーパー 映画版」も忘れられない。これはUSのジョークサイトcollegehumor.comで公開されたビデオ。Windowsに標準で付いてくる、地雷を撤去するミニゲーム「マインスイーパー」を映画にしてしまった。地雷を掘る兵士たちと鬼教官、そして謎のサングラスの男…。「どうしてお前はここに来たんだ!」「暇だったんです!」というセリフなど、暇つぶしソフトユーザーの本音を突いた小粋な作品だ。

2009年08月04日

今度は南米発、ますますブッ飛んだN.A.S.A.新作MV「Whatchadoin?」

N.A.S.A. "Whatchadoin?" dir: Jimena Oddi、Jorge Jaramillo
こだわりのMVを生み出し続けるヒップホップユニットN.A.S.A.よりこれまた強力な新作「Whatchadoin?」が登場!M.I.A.やサント・ゴールドをフィーチャリングしたブラジリアン・ファンク・サウンドに乗せて、南米のカーニバルのごときサイケデリック・パレードが繰り広げられるテンション高い作品だ。監督はアルゼンチンのアーティストJimena Oddi(ヒメナ・オッジ)とJorge Jaramillo(ホルヘ・ハラミロ)の2人。ヒメナがアートワークとコンセプト、アート・ディレクションを手がけ、ホルヘが共同演出をした。

N.A.S.A.はNorth America/South Americaの略。スパイク・ジョーンズの弟でNY出身のスクイークEクリーンと、ブラジル在住のDJ Zegonによるヒップホップ・ユニット。曲を作るときには「これを誰とコラボレーションしてみよう?」という発想から始め、毎回意外なアーティストとコラボレーションしては革新的な音楽を生み出している。彼らはアルバム制作のドキュメンタリー映画を制作するなど、映像作品にもかなりのこだわりが。これまでリリースしたMVではSyd Garon&Sage Vaughn監督の「Way Down」、Three Legged Legsによる「Gifted」、Loganと組んだ「A Volta」などどれもスゴいインパクトを持つ。今週日曜日にはサマーソニックへの出演も予定している彼ら、きっと熱いパフォーマンスを見せてくれることだろう!

トロンが帰ってくる!コシンスキ×ジョン・ラセターの映画「トロン・レガシー」予告編登場!

"Tron Legacy" dir: Joseph Kosinski
1982年、革新的なCG表現で世界中の映画ファンを驚かせた映画「トロン」。バーチャルワールドを舞台に、蛍光に浮かび上がるカーチェイス・シーンなど、独特の映像世界は以降のCG&映像界に多大な影響を与えている。あれから27年。トロンがスクリーンに帰ってくる!続編となる長編映画「トロン・レガシー」として、2010年夏の公開を予定している。監督はCMなどを手がけるJoseph Kosinski(ジョセフ・コシンスキ)。彼は3DCGに詩的な表現を与える達人で、NikeなどのCMのほか「Starry Night (Halo 3 Commercial)」や「Gears of War」など、ゲーム映像も数多く手がけている。まずはイベントComic Conにて公開されたトレーラーをご覧あれ!

■なぜトレーラーが存在するのか?!
tronregacy.jpg
"Tron Legacy" dir: Joseph Kosinski
27年前より格段に進化したCG技術を遺憾なく発揮した出来栄えにテンション上がるトレーラー。ところで、まだプロダクション段階にも入っていない本作においてトレーラー映像が公開されたのはなぜだろう…?その鍵を握っているのは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、ピクサー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるジョン・ラセターの存在。

実はラセターも前作の大ファンで、「Tron Legacy」の制作にも深く関わっている。そもそも「TRON LEGACY」では、前作の監督Steve Lisberger(スティーブ・リスバーガー)が続いて起用される予定だった。しかしスティーブが5年かけて練り上げた脚本にラセターがNOと言い、TVドラマ「LOST」の脚本家(エディー・キツイス、アダム・ホロヴィッツ)に脚本を依頼。そしてコシンスキが監督に起用されたのだ。

しかし長編映画の監督経験がないコシンスキ。ディズニー側は"彼の監督で売上に貢献できるのか?"と信用しなかった(前作も興行的には失敗している)。そこでコシンスキはDigital Domainと組み、6ヶ月間をかけてこの3分間のトレーラーを創り上げた。ディズニーへのプレゼントとしたワケだ。そして本作において、音楽を手がけるのはなんと泣く子も黙るダフト・パンク!ディズニーが史上最高額の製作費をつぎ込むという噂もあり、ますます来年の公開が待ちきれない。それではコシンスキ監督の名作CM選をどうぞ。

"Chevy Baby" dir: Joseph Kosinski stash43に収録。
"Gears of War promo" dir: Joseph Kosinski stash51に収録。
Nike "Les Jumelles" dir: Joseph Kosinski

2009年08月05日

ロイクソップ、フィーバー・レイ。北欧の神秘マーティン・デ・スラウ監督

Röyksopp "What Else Is There?" dir: Martin de Thurah
以前から注目を集める映像作家の一人、デンマーク出身の映像作家Martin de Thurah(マーティン・デ・スラウ)をご紹介!スラウ監督は1974年生まれ、デンマーク・コペンハーゲン出身。2005年度のRESFESTを騒がせたCarpark NorthのMV「Human」で一躍世界に知られるようになり、その後もロイクソップ「what else is there」、FEVER RAY「When I Grow Up」など、寂寥感が漂う独特な映像世界で人気を得ている。

スラウ監督は教師の父と、秘書の母の間に生まれた。小さい頃から絵を描くのが好きで、各学部でわずか6人しか学生を取らない難関校ナショナル・フィルム・スクール・オブ・デンマークのアニメーションコースに進学。本当は実写コースを希望していたのだが、あまりに希望者が多いので"アニメーション"というトロイの木馬で入り込んだという。スラウ監督にはアニメーション制作は"あまりにもヘビー"だったし、人を説得するのが得意だったので監督業を選ぶことにした。卒業後は数々のMVやショートフィルムを制作するほか、写真家としても活動している。

■最新MVは謎のブラックボックスMew"Introducing Palace Players"
Duncan Malashock "Road" dir: Martin de Thurah HDでの視聴をおすすめ!
最新MV、MEW 「Introducing Palace Players」は、これまでとはちょっと違った雰囲気。舞台はデンマークの深い森、主人公は赤いレーザービームを放つ謎のキューブとかたつむり。マーティンが本作品で表現したかったのは、"基礎幾何学と、かつて世界で行われていた出会いとコミュニケーションのシステム"だそう。かたつむりはブラックボックスへと人間を魅了する役目。ブラックボックスには、登ったり座ったりしたくなる力があり、人は箱に座っている間、精神を浮遊させることができるという。なんとも不思議な内容のビデオだ…。

■思春期直前の輝きを閉じ込めた「Human」
Carpark North "Human" dir: Martin de Thurah
こちらがRESFEST2005のオーディエンス・チョイスアワード(観客賞)に選ばれたMV、Carpark North "Human"。思春期の手前にいる子供だけが持つ輝きが閉じ込められた作品。スラウ監督はこの作品について「ティーン(13歳)になる前の子供たちの感情を表現したいと思ったんだ。その頃僕は透明で、自分が存在してることをみんなに知らせるために空を飛べたらいいなと夢想してた。世界の一部になりたいと思っていたけど、どうしていいのかわからなかった。この作品を見て人々が何かを感じるとしたら、すごく個人的なものに触れるんだと思う。中には泣いたという人もいて、感動したよ」と語っている。

■UKバンドもマーティンの手にかかれば…
Glasvegas "Flowers & Football Tops" dir: Martin de Thurah
こちらはUKバンド、グラスベガスのMV「Flowers & Football Tops」。グラスゴー出身の新人バンドも、スラウ監督の手にかかればダークで強烈&シュールな世紀末の一部となる!

■ロイクソップ参加女性シンガーもマーティン印
Fever Ray "Road" dir: Martin de Thurah
Fever Rayは、姉弟エレクトロ・デュオThe Knifeの姉の方、カリン・ドレイヤー・アンダーソンのソロ・ユニット。ロイクソップのアルバム「junior」にも参加している。 マーティンはこの作品のコンセプトについて、「最初に考えていたのは、なにかが水の中から出て、まったく新しい状態になるというもの。二つ頭のある生き物が、どっちに回っていいのか分からなくなっているような…。でも曲に従って、シンプルな作品にすることにした。その時に昔クロアチアで撮った、秋のグレーの風景な中で青く輝くスイミングプールのことを思い出したんだ」と語る。

これらのMVの成功を受けて、マーティンは「Young Man Falling」(2007)「We Who Stayed Behind」 (2008) 2本のショートフィルムを制作。ほかにも南米コロンビアで写真のエキシビジョンを行うなど、マルチに活躍している。彼のMyspaceにてMVやショートフィルムのトレーラーを視聴できるので、チェックしてみよう。

Martin de Thurah

職業はサービス業です。中江裕司監督最新映画「真夏の夜の夢」

manatsu-main.jpg
映画「真夏の夜の夢」あらすじ: 東京での恋に疲れ、沖縄の離島、世嘉冨島に里帰りしたゆり子(柴本幸)。島は守り神の精霊(キジムン)が住む静かなところ。静かな生活が始まると思いきや、不倫の恋人(和田聰宏)とその妻(中村優子)が追ってきたり、島のリゾート開発の陰謀に巻き込まれたりと大騒ぎ。そこにゆり子と幼いころ約束を交わしたキジムンのマジルー(蔵下穂波)が“恋の秘薬”を使い、さらに島は大騒ぎになっていく。
海だ!山だ!バカンスに飛び出したくなる、夏本番がやってきた!忙しくてリゾートに行けない方におすすめの夏休み映画をご紹介。映画「ナビィの恋」、「ホテル・ハイビスカス」など、沖縄を舞台にした映画で人気の中江裕司監督の最新作「真夏の夜の夢」は、シェイクスピアの同名戯曲をオキナワン・フィルムに翻訳した不思議な恋愛ファンタジー。自然光にこだわりぬいた映像美で、沖縄の精霊“キジムン”が住むという沖縄の聖地で繰り広げられるひと夏の夢を描いた。監督に新作について、そしてシネフィル(映画狂)ぶりから生まれる情熱あふれる映画創りについて伺った。

■沖縄の光を閉じ込めた、自然光での撮影とは…
nakaekantoku1.JPG
中江裕司:映画監督。1960年生まれ。京都府京都市出身。京都府立洛北高等学校から琉球大学農学部へ入学して以後、沖縄県で生活する。オムニバス映画「パイナップル・ツアーズ」で商業映画デビュー。以降沖縄を舞台にした「ナビィの恋」、「ホテル・ハイビスカス」や、ドキュメンタリー映画「40歳問題」を監督。那覇市の閉館した映画館を「桜坂劇場」として復活させた。
映画にはまぶしい日差しが差込み、色鮮やかな沖縄の風景が閉じ込められている。ロケ地である伊是名島の豊かな自然の中で、主人公ゆり子、島の人々、キジムンたちが幻想的なドラマを繰り広げる。

――今作を手がけたきっかけは?
映画「恋しくて」の撮影中に妻(中江素子氏)が脚本を作っていたんです。脚本と原作を読んで"これは面白い!"と思ったんですが、どこが面白いのか、始めは説明することができなかった。そこで私が脚本を執筆する際には、その面白さを突き止めることが課題になりました。

――その面白さとは何だったのでしょうか?
妖精と人間が当たり前に一緒にいること、あの世とこの世、昼と夜の境目がない、というところが魅力的。それは僕らが生きている世界に近いんだと思います。伊是名島に住むおばあちゃんによると、昔はこの島を昼は人間が、夜はキジムンやらマジムンが使っているから、むやみに夜出歩いてはいけないと言われていたそうです。

――撮影監督は「ナビィの恋」、「ホテル・ハイビスカス」に続いて、70年代から活躍するベテランの髙間賢治氏ですね。お二人が理想の画を撮影するために行った工夫とは…?
今回は自然光で撮影しようと決めました。髙間さんと僕が好きな、フランソワ・トリュフォーの映画(アデルの恋の物語」など)を撮っていたネストール・アルメンドロスという撮影監督のようにやりたいと思って。アルメンドロスは“マジックアワー”という言葉を有名にした達人なんです。でも自然光ということは撮影時間が通常よりも長くなるということ。プロデューサーは僕がなんとか説得しました(笑)。

――自然光で撮影されたとのことですが、月夜のシーンはどうやって撮影したのでしょうか?
DAY FOR NIGHT(デイ・フォー・ナイト)もしくは「つぶし」と呼ばれる、昼間に夜のシーンを撮影する技法を使いました。レンズに青のフィルターをかけて、さらにポーラスクリーンという偏光フィルターを入れて撮影します。ただしフィルターがあれば万能ということではありません。一番重要なのは、太陽光線が逆行気味の斜め45度くらいの位置から入り込む時間に撮影することです。この計算はとても難しくて、今回は海岸の夜のシーンで珍しく上手くいったんです。沖縄の島の月夜は、月の明かりが水平線の彼方まで全部照らし出しているような、すごく豊かな夜なんですよ。それを再現するため、FUJI250Dという高感度デイライトタイプのフィルムを使い、偏光フィルター、C12フィルター、ND0.9フィルター、ハーフND0.6フィルター、ハーフND0.9フィルターと、5枚のフィルターをかけて撮っています。

――森の中等、昼間のシーンでも難しさがあるのではないでしょうか?
特に苦労したのは、森の中のシーン。光がどこに当たるかというのが大事でした。光がないと森の中全体の明るさが落ちちゃうので、明るいところ(ハイライト)がないと駄目なんです。でも森の中では、1日に2時間ぐらいしか光の当たる時間がありませんからね。理想の光を待って、ワンカットに3日かかったこともあります。他にも夜が明けるシーンを夕方のマジックアワーに撮影したり、色々なシーンを違った時間で撮影することで使い分けています。どういう絵がどういう光線なら撮れるのか、それをはっきりさせた上で撮影の方向を決めてロケハンを行いましたね。

――撮影期間は台風シーズン真っ只中の7月下旬~9月頭にも関わらず、ひとつも台風が訪れなかったそうですね。他に撮影においてこだわった点はありますか?
台風は、キジムンに“お前の映画なんだから、撮らせないとお前が出れないんだからね”とお祈りしたおかげかもしれません(笑)。今作品では、キジムンの世界、夢から覚めるところ、那覇と東京など、シーンによって4種類のフィルムを使い分けています。鮮やかなキジムンの世界と都会の生活の対比を、画のタッチを変えるためにフィルムを換えました。これは映画ではあまり例がないことなんです。

幻想的な空間を演出するために、月を利用しています。ゆり子とマジルーが過ごした時間がどれぐらいだったかを明確には示していないんです。また、普通はカットの中で鳴っていそうな音を付けるものですが、世界を歩いているという感じを演出するために、そこにはない車のクラクションなどを入れています。見ている人に、時空が何か変、ということをサブコンシャスに感じてほしくて。

manatsu-sub6.jpg
(C)2009「真夏の夜の夢」パートナーズ 島の象徴、三角山とマジルー(蔵下穂波)


■ジャン・ルノワールの人間賛歌をリスペクト
manatsu-sub2.jpg
(C)2009「真夏の夜の夢」パートナーズ  沖縄芝居の第一人者、平良とみと平良進がキジムンの王と女王を演じる
理想の画へのこだわりを追求する中江監督と髙間氏。2人に共通するのは、シネフィルと呼ばれる映画狂な一面。そもそも監督が髙間氏を知ったのも、髙間氏が共訳を手がけた、ハリウッドの撮影監督のインタビュー本「マスターズ・オブ・ライト―アメリカン・シネマの撮影監督たち 」(フィルムアート社)にて。これは名作映画の有名シーンの撮影技法について、撮影監督自らが語る映画青年のバイブル的1冊だ。

――「真夏の夜の夢」では、画家のオーギュスト・ルノワールの息子であり映画監督のジャン・ルノワールの映画スタイルを意識したとか?
ルノワールの映画は、人間賛歌みたいな、あらゆるものが生き生きしている感じ。映画のルールにあまり縛られず自由なんです。それでいて面白いのがスゴいところ。実は「真夏の夜の夢」には、ルノワールの映画を完全にパクったシーンがあるので探してみてください(笑)。このシーンは、映画の歴史そのものでもあるんです。ヒントはルノワール作品の中で、世界最初の映画監督リュミエールのコメディ作品にオマージュを捧げているシーン。もう1つ、エルンスト・ルビッチの映画からも引用してます。こっちは映画ファンにはわかりやすいと思いますよ。映画至上最も不謹慎と言われているシーンです(笑)。

■連綿と続く命の連鎖
manatsu-sub1.jpg
(C)2009「真夏の夜の夢」パートナーズ 本作で鮮烈な映画初主演を飾った柴本幸
大学時代から沖縄に居を移した中江監督の中には、沖縄と本土、二つの価値観がある。そうして撮られた映画は、沖縄では熱狂的に支持されていると同時に、大きな物議を醸すこともある。

――クライマックスで、島民が島を離れていくという沖縄人にとっての現実が描かれますね。
また怒られるかな…と思ったんですけど(笑)、島を出るという過疎の苦いことの先を受け止めてくれる感じがします。沖縄の人は長いスパンで物事を考えていて、100年先のビジョンのようなものを持っている。僕はこの映画を“このままでは沖縄が駄目になるかもしれない”という危機感を持って創っていたんです。みんなもっと考えろよ!と。でも沖縄の方に見せると、“今は駄目だけど孫の代になったらがんばるから大丈夫よ”という捉え方をしてくれた。永久に勝てないって思いましたね。

――監督にとって、この映画の結末はどのような意味を持つのでしょうか?
完成した当時は、島を出たゆり子がまた島に戻ると思っていたんです。でも次第に、5~60年後にゆり子の孫が戻ってくるのが正しいんだと思うようになりました。僕が沖縄の人に教えてもらったのは、自分の人生は自分のものではないということ。自分はご先祖と子孫のバトンを繋ぐ存在でしかない。それは辛いけど、だからこそちゃんと生きなくちゃいけない。でもそう思っているほうが、最低限の役割があるから人間として強いと思います。自分の人生で出来ることは限られているけど、次の世代やその次に繋がって何かを果たせるかもしれない。

映画とは非日常であり、議論など人の心に何かを起こす“娯楽”だと語る中江監督。監督持ち前のサービス精神と観客を楽しませたいという思い、そして沖縄と映画への愛情が詰まった「真夏の夜の夢」はシネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほかにて好評全国ロードショー中。

5つの質問 一問一答
Question 1: 影響を受けたものを教えてください
沖縄の土地
Question 2: この職に就いたきっかけは?
サービスしたい
Question 3: 一番好きな映画は何ですか?
フレンチ・カンカン
Question 4: 作業場のまわりに必ず置いているものベスト3は?
メガネ、ペン、ノート
Question5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
テニス
映画「真夏の夜の夢」
シネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほかにて全国ロードショー中
監督:中江裕司
脚本:中江素子/中江裕司 原作:W・シェイクスピア
キャスト:柴本幸、蔵下穂波、平良とみ、平良進
配給:オフィス・シロウズ、シネカノン、パナリ本舗
(C)2009「真夏の夜の夢」パートナーズ

2009年08月06日

電気グルーヴ、いつの間にか20周年!記念アルバムに宇川直宏、天久聖一らMV収録

denki20mian.jpg
電気グルーヴ 左の顔:ピエール瀧 右の顔:石野卓球  (C)ピープロ
90年代より、他の追随を許さぬ活動を続けるテクノユニット、電気グルーヴがなんと今年で結成20周年!時が過ぎるのは早い。我々も年を取るわけだ。昨年8年ぶりに活動を再開し、2枚のアルバム「J-POP」と「YELLOW」をリリースした彼らが結成20周年を記念し、歌って踊れるバカバカしい新曲ばかりをフィーチャーしたスペシャルアルバム「20」をリリース。ピエール瀧のライフワークである体操シリーズ最新作「体操42歳」から80年代を彷彿させる“ザ・ベストテン”ライクなトラックまで、サービス精神旺盛すぎるアルバムだ。

■宇川直宏、天久聖一、ピエール瀧の新作映像てんこ盛り
映像ファンにとってのみどころは、なんといってもボーナスDVD。宇川直宏、天久聖一がそれぞれ新しく制作したMVが収録される。宇川直宏は新曲「タランチュラ」を、天久聖一は「電気グルーヴ20周年のうた」をそれぞれ制作。「電気グルーヴ20周年のうた」では、歌詞をマンガ化したものをそのまま撮影。つげ義春など、さまざまなパロディを交えたシュールなマンガを天久聖一のペースでグイグイ読まされる不思議な感覚を味わえる。

そして注目は、ピエール瀧のライフワークである体操シリーズの最新作「体操42歳」。これはピエール瀧が30歳の時に、お誕生会の引き出物として制作したビデオ「ピエール瀧の体操30歳」の続編。コンビニで、深夜の墓地で、河原で、綾波レイのコスプレで、そしてスカイダイビングでひたすら踊り続ける瀧をシュールに写し続ける作品だ。後に36歳版も創られた。すべてのロケーションでの撮影を1日で終え、その日のうちに編集してしまうという。最新作「体操42歳」では編集の腕も音楽とのシンクロ率もコスチュームの質も上がり、ますます濃厚な世界を味わうことができる。

また、LIQUIDROOMの2FにあるTime Out cafe&dinerのイベント・スペースにて、8月23日(日)まで電気グルーヴ結成20周年記念「電気展 1989~2009」を開催。いままで発表した作品や秘蔵写真、コンサート・グッズや衣装、かぶり物までなつかしいアイテムをたっぷりと展示する。ここでしか見れないレア映像も上映されており、ファンならずとも必見だ!

■電気グルーヴ 結成20周年記念アルバム「20」
denki20ja.jpg
発売日:2009年8月19日(水)
定価:初回限定盤:4,059円、通常盤:3,059円(税込)
レーベル:キューンソニー
■電気展 1989~2009
日程:2009年7月11日(土) - 8月23日(日)
時間:月-金、祝前日 12:00 - 23:00、土曜13:00 - 23:00、日曜13:00 - 22:00
料金:無料
会場:Time Out Cafe gallery area (LIQUIDROOM 2F)
東京都渋谷区東3-16-6 TEL: 03-5464-0800

オール・トゥギャザー・ナウ!シカゴの車窓の景色がミラクルになるバドワイザーCM「Lyrics」

"Lyrics" dir: Chris Palmer
アナログのモーション・タイポグラフィCM「Lyrics」がバドワイザーより登場!なんの変哲もない電車の車窓の景色の中に、ビートルズの名曲「オール・トゥギャザー・ナウ」の歌詞が看板、人文字、Tシャツの柄など色とりどりのアイデアで散りばめられていく。"B"が蜂の扮装をした人だったり、"I Love You"が走る花嫁だったり、見る人が笑顔になってしまうキュートな作品だ。

なんとこれらのモチーフは全てノーCG!実際の車窓の景色に設営したり、エキストラたちが演じている。監督はSkodaの車ケーキCM「The Baking Of...」を手がけたChris Palmer(クリス・パーマー)。

登場する仕掛けは全部で30、そしてコネタは300以上!さらに役者やエキストラたちも100人以上というビッグスケール!撮影は2009年の冬、凍りつくような寒さのシカゴで5日間に渡って行われた。しかも通常ダイヤで運行するホンモノの電車、ダウンタウンを走るメトロレールの中から撮影したという。彼らは電車のダイヤに合わせて登場しなければならないためタイミングに苦心し、連日撮影は10時間にも及んだ。ちなみにシカゴの冬は、最高気温でもマイナス5~10℃、おまけに強風が吹き荒れるのでとんでもない寒さになる。着ぐるみチーム以外は相当な苦労をしたようだ。

本CMで使用されている音楽は、ワイワイ楽しい雰囲気の新録音版「オール・トゥギャザー・ナウ」。本家はかのアビーロード・スタジオにてたった6時間で録音されたそうだが、 このニューバージョンもミュージシャン(The Hours)が滞在するホテルにて録音された。ホテルにある備え付けのヒーターや消火器を叩いた音を使い、ユニークなサウンドを創り上げているという。

「ぼくらが一緒になったとき、素晴らしいことが起こる」という歌のメッセージの通り、みんなで力を合わせる喜びが溢れる本CM。ただいまWebサイトでは、オーディエンスの投稿による別のバージョン「Lyrics」CMを企画中。歌詞の文字をオリジナルのアイデアで撮影して投稿すると、オーディエンス版「Lyrics」に使用されるかも!投稿作品も公開中なので、ぜひチェックしてみよう。ほか、ビハインドザシーンなどもWebサイトにてチェックすることができる。果たしてビートルズサウンド&ミラクルCMでヨーロッパにおけるバドワイザーの人気がアップするか?!

バドワイザー

2009年08月07日

AC部×flumpoolの「Red Dracul Scar Tissue」解体新書

redflum450.jpg
Red Dracul Scar Tissue:吸血体改造実験により産み出された“ツェペシュ3兄弟”と、一人の人間によるバンド「Red Dracul Scar Tissue」(通称:レックル)。彼達の奏でる“BLOOD ROCK BAND”には純粋な人間を快楽の世界へ引きずり込む力がある。彼等は地底の奥深くにある“裸母湖”の“怖乱風流城”で、自由きままな吸血音楽生活を送っている。
2009年の上半期、Web界で話題となったWebサイト「Red Dracul Scar Tissue(レッド・ドラクル・スカー・ティシュー、以下レックル)」。その入り口はイケメンロックバンド、flumpoolのWebサイト。左下にひっそりと置かれた扉を開くと、ヴァンパイアの住む怖乱風流城と奇妙な生き物たちが飛び回る世界が広がる。まるでアウタースペースのディズニーランドのごとき圧倒的世界だ。果たしてどこの誰が何の目的で創り上げたのか?!今回ホワイトスクリーンではプロジェクトを手がけたあのクリエイターに突撃!どこよりも詳しいレックル解体新書をお送りしよう!

■レックル解体新書
red_ac32.jpg
左より 東市篤憲氏(WOW)、安達亨氏(AC部)、板倉俊介氏(AC部)
洗練されたビジュアルと圧倒的な完成度に驚かされるばかりのレックルWebサイト。プロデューサーは映像プロダクションWOW所属の東市篤憲氏。キャラクターデザインとアニメーション制作は、ハイテンション映像制作チームAC部(安達亨氏、板倉俊介氏)が手がけた。

東市:アーティスト公式サイトって、保守的になりがちですよね。そこを覆すのが、エグゼクティブ・プロデューサーの相馬さん(アミューズ取締役の相馬信之氏)と僕らの狙いでした。目指したのは、メンバーのキャラ設定がしっかりしていて、エンターテイメント性があるWebサイト。そこにいたずら感や毒っ気が欲しいと思った時に浮かんだのが、AC部がアニメーションを手がける伊武雅刀さんのWebサイトでした。彼らには企画から入ってもらって、AC部のイラストでflumpoolのメンバーをキャラクター化した「裏flumpoolWebサイト」を創り上げることになったんです。

AC部にしても、実在のバンドの架空のキャラクターを作るのは初めて。爽やかな新人ロックバンド、flumpoolのために彼らが提案したのは「人面魚」、「宇宙人」、「ゾンビ」の3種類。flum"pool"だけに水槽、ということで生まれた「人面魚」プランでは水槽を覗きに来る感覚でリピーターを狙ったが、「体が魚なのは行き過ぎ」と言われボツに。キーワード"稲中卓球部”のもとに誕生した「宇宙人」プランでは、キャラクターがAC部おなじみの全身タイツ姿で登場。親しみやすいキャラクターを目指したがあえなくボツ。最後の「ゾンビ」プランは、ゾンビだけに"腐乱プール"。可愛さとかっこよさのある、ポップなホラーテイストのビジュアルだった。
flum_member.jpg
こちらは原案のゾンビ案イラスト。「女子中高生はホラーっぽくて可愛いのが好きなので、その辺を狙ったら楽しいと思って。表のflumpoolサイトがサワヤカなだけに、ギャップを出してみました」(AC部 安達氏)


■女子中高生卒倒!レックル誕生!
Red-Dracul-Scar-Tissue-arti.jpg
左から|ラドウ:ベース。異母兄弟。狼男とのハーフ。狼男+バンパイア。尻尾は100メートル以内にいる美女を探る。|ヴラド:ボーカル。次男。ギターで自分の思考を周りに伝えることができる。|ミルチャ:ドラム。望遠鏡を部屋で見て過ごす男。天体観測とドラム叩きでストレスを発散する。|ペス:バンヘルシンクを祖先に持つ召使。女性にモテることを夢見て脂肪吸引手術を受けるが失敗。レックルのブログを書いている。
そして採用されたのが「ゾンビ」プラン。最初はアニメ「怪物くん」のような構成だったが、"見たことない編成で"という意向により、ドラキュラ3兄弟プラス人間にチェンジ。ついにレックルが誕生した!"体さえも楽器"などの基本設定を踏まえてAC部がキャラクターデザインを創り上げ、相馬氏がイラストからインスパイアされるままにストーリーを紡いでいった。それぞれのキャラクターはかなりデフォルメされているが、メンバーの趣向を取り入れているのである意味リアルだという。

東市:当初はもっと崩した画風で、本来のAC部テイストに近かったんです。「カッコいいに越したことは無い」ということで(笑)、今のテイストにブラッシュアップしていきました。

安達亨(AC部):こういう描き込む感じの画風は大学以来だったので、最初は慣れなくて苦労しました。次第に吹っ切れてきたんですけどね。

Red-Dracul-Scar-Tissue-chie.jpg
flumpool城 ラフ画
レックルWebサイトはすべてFlashで構築。箱に入った林檎をドラッグするとブタが食べて大きくなったり、メンバーが操るパソコン画面をクリックするとスタッフのWebサイトに飛んだり、とにかくすごい情報量が詰め込まれている。

東市:使っているアニメーションは、ざっと数えて2~3,000はあると思います。

安達:"画面のどこを触っても動いている"がキーワード。触れると思ったところを全部触れるようにしました。

板倉俊介(AC部):制作フローとしては、まずPhotoshopなどで静止画を描き、アニメーション用にレイヤーを作ります。フラッシャーの方には画像個別のファイルをここに配置して何コマで動かしてくださいという指示を書いて依頼していきます。

東市:ここで難しいのはマウスの動かす範囲の設定です。画面上の至るところに動くモチーフがあるので、個々のマウスアクションの範囲設定がすごく微妙で問題でしたね。

このサイトにはナビゲーションがない。通常のWEBサイトのUIを無視したことには、どんな狙いがあるのだろうか?

東市:お客さんが自分でルールを探すことによって、ファンのユーザー・コミュニケーションにつながる要素になればという狙いがあります。Webサイトにおける無駄な要素はそぎ落としつつ、マウス操作のアクションのみで成り立っているんです。

■「Webサイトの映像化」プロジェクトとは?
flumpool 怖乱風流 ~ Red Dracul Scar Tissue ~ 「裸母」ダイジェスト映像
Webサイトの好評を受けて、「Webサイトの映像化」プロジェクトがスタート。オリジナルソング「裸母」、「WM」のミュージックビデオ(MV)をAC部が監督。Webサイトのモチーフを使用し、レックルの世界観が包括的に表現される映像作品となっている。

安達:「裸母」の狙いは、Webの世界観に入った感覚。見る人に、"あのWebのMVだ!"と思ってもらえるような作品が狙いでした。細かいネタをどんどん詰め込んで、見る度に発見がある作品にしようと。WebとMVの繋がりを頭の中で補完して、頭の中で360度の世界を作ってもらえるような。例えるならばドラクエのアニメ化という感じかもしれません。

「裸母」では、人間の女の子が怖乱風流城に紛れ込んだというストーリー調のMVにしています。「裸母」ではサイトと連動しているので、MV公開の時点でオープンしているWebコンテンツだけを使って、サイトの先をバラさないように気をつけました。「WM」では自分たちもこの世界に馴染んで(笑)心に余裕が出来たので、まだオープンしていないサイトのコンテンツをチラっと見せています。

板倉:このプロジェクトでは、基本的にキャラクターは安達、背景は僕が担当しています。「裸母」ではレックルの部分を安達、女の子を僕が担当し、後で組み合わせました。女の子やflumpoolのメンバーなど、怖乱風流城の世界の外からやってくるものは写真で表現して区別しているんです。写真のままだと生っぽすぎると感じたので、イラスト風に加工しました。

制作期間は「裸母」が3週間、「WM」は2週間という驚異的なスピード。「WM」ではこれから予定されている未公開コンテンツがあるというニュアンスになっているので、これからのWebサイトが気になる人はじっくり見てみよう。この2作品はDVDとしてリリースされることになり、タワーレコードにて「Red Dracul Scar Tissue I」として販売されている(購入はこちらから)。

■まだまだ続くレックルプロジェクト!
reddr3d.jpg
タワーレコード渋谷店に設置された豪華仕様の3D筐体(現在は終了)
まだまだ広がりを見せるレックルプロジェクト。TOWER RECORDS 30周年×SPACE SHOWER TV 20周年のスペシャル・コラボレーションとして、タワーレコード渋谷店の店頭にて3D映像でのプロモーションを行った。豪華筐体から裸眼でコンテンツが空中に浮かび上がっているように見えるのだ。この3D映像は立体映像装置「Holo」を使用したもので、7月31日まで展示を行っていた。また、タワーレコード店頭やオンラインショップで購入できる限定Tシャツ(タワーレコードSPACE SHOWER TVのWebショップにて色違いが購入できる)も要チェック!

Webサイトから始まり、MVやTシャツ、3D筐体まで拡がりまくったレックルプロジェクト。今後の展開を聞くと、「レックルメンバーが等身大の3Dホログラムで登場するライブ」やオリジナルのショート・ムービー、さらにはWebサイトの漫画化というアイデアも進行中のようだ!

5つの質問 一問一答
Question 1: 影響を受けたものを教えてください
東市:MC Escher
安達:まんが、劇画
板倉:学生の頃の仲間

Question 2: この職に就いたきっかけは?
東市:映像が好きなので
安達:漫画家になりたいと思って美大に入り、映像の授業を受けて映像にハマる。そして社会人へ
板倉:大学からの流れで

Question 3: 一番好きな映画は何ですか?
東市:ルパン三世 - カリオストロの城
安達:トランスフォーマー
板倉:アイアンマン

Question 4: 作業場のまわりに必ず置いているものベスト3は?
東市:ヘルメット、グローブ、SIDIシューズ(すべてロードバイク用)
安達:iPod Touch、イヤホン、コーヒー
板倉:iPhone、サイダー、コーラ

Question5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
東市:クオーツコンポーザーとロードバイク
安達:お台場の1/1スケールガンダム、小径自転車でスピーディに都会を走りぬける
板倉:エビの飼育

オランダから登場!びっくり高解像度パノラマ映像システム「イエローバード」

イエローバードデモ映像。マウスでぐりぐりしてみよう。BGMは2008年を代表するフロア・アンセム、Eric Prydz "Pjanoo"
これまでホワイトスクリーンでもお伝えしてきたパノラマ映像ネタに、新顔が登場!これはグーグル・ストリートビューの映像版?!高解像度の360度パノラマ映像を見ることができる「yellow bird(イエローバード)」が話題になっている。このビデオを見るには専用プレーヤーが必要だが、Flashのプラグインを使用しているので、ソフトのダウンロードも不要。どんなコンピューターからでもブラウザ上でパノラマ映像を楽しむことができる。

イエローバードの特徴である、高解像度のパノラマ映像はどうやって撮影されるのだろうか?まずは6つに分かれたレンズで全方向の映像を撮影。そして素材の保存にはグラスファイバーをダブルで使用し、1秒あたり1,200メガビットで転送、非圧縮でデータを保存している。サウンド面でも96 khzで録音できるサラウンドのマイクシステムを搭載。録画される映像は1秒あたり25フレーム、3500 x 1750 pixelsの解像度。HDの倍の解像度の素材が撮影、保存できるのだ。

■イエローバードができるまで
イエローバードはオランダの会社。フローニンゲン大学にて出会ったMarc Groothelm(マーク・グルートヘルム)とRafael Redczus(ラファエル・リジャス)が2009年3月に設立したばかりのスタートアップ企業だ。始めはラファエルが1999年に3D画像の制作を始めたのがきっかけ。フォルクスワーゲンや日本のフォーシーズンズホテルなどの仕事を手がけたという。2001年に球状の3Dイメージを撮影できることを学んだが、当時はシステムも高額で、インターネットで配信できるインフラも整っていなかった。

その後2005年にストラテジーとイノベーションのスペシャリストであるマークと出会い、3D映像のプロジェクトは加速。Flashプレーヤーの進化により、オンラインでビデオ配信することが可能になったことでイエローバードが立ち上がった。「信じられないくらい早いコネクションを可能にしてくれる」という大容量のホスティングシステムJet-Streamを使っていることも成功の秘訣だという。ちなみに、"イエロー"にしたのは陽気な色だからだそう。

ラファエルはイエローバードについて、「このビデオでは、ユーザーが自分が見たいポジションを選んで、監督になることができる」という。これまでにないビデオ体験をぜひあなたもどうぞ!

yellow bird(イエローバード)

2009年08月08日

東京がクリエイティブなミーティング・ポイントになる2週間。「APMT」

apmtweek_logo.jpg

今年もデザインポータルサイトCBCNETが主催するデザイン&アートカンファレンス「APMT」の季節がやってきた!5回目となる今回は、2009年8月28日(土)を皮切りに、2週間に渡って様々なイベントを開催する「APMT:WEEK(アパートメント・ウィーク)」として開催。150人以上の規模で行う「コアイベント」と、ワークショップなどの「サブイベント」、合わせて10以上のイベントを行う。

"コアイベント"のメインとなるのが、「APMT5 カンファレンス」。川村真司、平川紀道、GROUP94、JODI、AKQAのレイ・イナモトらがラインナップ。ほか、毎回さまざまなゲストを招き、Web の技術とアイデアを織り交ぜた事例を紹介する「寺子屋クスール」(9月5日)や、“ 電気で何かおもしろいことをやっている人たち” がプレゼンテーションする「ドークボット東京」(9月6日)、Tokyo Max User Group やProcessing.jp のメンバーが運営する、Audio/Visual に関するイベント「BRIDGE」(9月13日)を開催。"サブイベント"では、人気iPhoneアプリのクリエイターによる「RjDj ワークショップ」(9月10日、11日)、真鍋大度+ 照岡正樹+ 原田克彦による身体、デバイス、プログラミングのワークショップ「Body Hack(electric stimulus to/from body)」(8月29日)なども注目!

チケットは各イベントごとに販売となるチケットの購入方法については公式サイトまで。東京がデザイン、アート、テクノロジー、Webをかろやかに縦断するクリエイティブなミーティング・ポイントになる2週間をお見逃しなく!

■APMT:WEEK
日程:2009年8月29日(土) - 9月14日(月)
時間、入場料、会場:各イベントごとにより異なる。詳細は公式サイトにて
問合せ:Eメール:hello[at]apmt.jp

パルチザン所属、ティモシー・サセンティ個展「この世ならぬ歓びの楽園」

Main_Visual01.jpg
「Garden of unearthly delights」より
東京・青山のDIESEL DENIM GALLERY AOYAMAにて、世界的にその名を轟かせる映像プロダクション、パルチザンに所属するアーティストTimothy Saccenti(ティモシー・サセンティ)によるエキシビジョン 「Garden of unearthly delights / この世ならぬ歓びの楽園」が開催される。

サセンティはBattles「ATLAS」MVなど、世界的に活躍するミュージシャンの作品やアーティスト写真などを手がける、NY在住のディレクター&フォトグラファー(作品リールはこちら)。今回は彼の世界初個展となり、今まで構想してきたストーリーをベースに、DIESEL DENIM GALLERY AOYAMAのために制作された新作を含む未発表作品を展示する。展覧会初日の8月14日(月)には、アップルストア銀座にてサセンティ本人によるワークショップを開催。デジタルでサイバー、でも妖艶なティモシー・サセンティ独特の世界を味わおう。

■Garden of unearthly delights / この世ならぬ歓びの楽園
主催:DIESEL JAPAN
日程:2009年8月14日(金) - 11月8日(日)
時間:13:00 - 20:00
休館日:不定休
入場料:無料
会場:DIESEL DENIM GALLERY AOYAMA 2F
東京都港区南青山6-3-3
問合せ: TEL : 03-6418-5323

2009年08月09日

次のアカデミー賞はキミかもしれない!「ショートショートフィルムフェスティバル」作品募集開始!

SSFF%26ASIA201.jpg

2010年に第11回を迎える、短編映画に特化した映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル& アジア2009」の作品募集が「オフィシャルコンぺティション」、「ストップ!温暖化部門」、「ミュージックShortクリエイティブ部門」、「旅シヨーット!プロジェクト部門」の4部門で開始。

「オフィシャルコンぺティション」は、グランプリ受賞作品が次年度米国アカデミー賞短編部門のノミネート候補に選出される、公式コンペティション部門。ミュージック・ビデオ以外の全ジャンルのショートフィルムを受け付ける。「ストップ!温暖化部門」では、作品を観た観客の心に"環境を守ろうという火"を灯す作品を募集。今年から新設された「ミュージックShortクリエイティブ部門」では、泉谷しげるや元気ロケッツの楽曲を使用したMVを制作、「旅シヨーット!プロジェクト部門」では、「日本の旅」、「日本の魅力(全国各地対象)」を描写するショートフィルムを募集する。「ミュージックShortクリエイティブ部門」では受賞作品を国内配信し、売り上げを監督にも配分する。次にアカデミー賞を手にするのはあなたかも?!

ショートショートフィルムフェスティバル& アジア2009
主催: ショートショート実行委員会、ショートショートアジア実行委員会
応募締切: 2009年12月15日(火)消印有効。ミュージックShortクリエイティブ部門のみ2010年1月30日(土)消印有効
応募資格:不問
応募作品:応募部門によって異なる。詳細は 公式サイト参照
尺:オフィシャルコンぺティション、ストップ!温暖化部門は25分以内。ミュージックShortクリエイティブ部門は10分以内。旅シヨーット!プロジェクト部門は20分以内。
作品形式:DVD。詳細は 公式サイト参照
応募方法:公式サイトからエントリー後、作品DVDと応募確認書を下記住所に送付。
応募先:ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 
〒102-8557 東京都千代田区紀尾井町3-28MBE611
発表:上映作品の選考結果発表は2009年2月を予定。
問合せ: ショートショートフィルムフェスティバル& アジア TEL: 03-5214-3005

禁断のスイーツな世界へようこそ 渡辺おさむ「LSD(Love Sweet Dream)」展

Cream_Large.jpg
東京・原宿のGALLERY TARGETにて、若手現代美術作家、渡辺おさむによる展覧会「LSD(Love Sweet Dream)」が開催致される。

渡辺おさむは1980年生まれ。あらゆるものに本物そっくりのお菓子のデコレーションを施す、「Fake Cream Art」で注目を集めているアーティスト。「自分が好きなものにデコレーションを施すことで、対象との距離を縮め、より身近に感じさせたい」ということで、ホイップやクリームなどの過剰なデコレーションを行うという。母親がお菓子の先生だというバックグラウンドに加えて自身も王子様のような容姿で、スイーツ好きの女性なら一目で作品の虜になってしまうだろう。今回は、ジャスパー・ジョーンズやダミアン・ハーストなどのコンテンポラリー・アート作品をモチーフにしたシリーズを発表する。禁断の甘美な世界にようこそ!

■渡辺おさむ展「LSD(Love Sweet Dream)」
日程:2009年8月17日(月) - 26日(水)
時間:11:00 - 19:00
定休日:期間中は無休
入場料:無料
会場:ギャラリーターゲット
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-32-10 Tel/Fax:03-3402-4575

2009年08月10日

ウェス・アンダーソンにティム・バートンも!童話映画化ブームが到来

インディペンデント・スピリット溢れる映画作りで、映画ファンから熱く支持される有名監督が、続々名作童話にの映画化にチャレンジ中。ウェス・アンダーソン、ティム・バートン、スパイク・ジョーンズらの新作映画情報をご紹介。

■ウェス・アンダーソンがパペット・アニメーションにチャレンジ!
映画「天才マックスの世界」や「ロイヤル・テネンバウムス」など、スタイリッシュなコメディで知られるウェス・アンダーソン監督の新作「Fantastic Mr. Fox」は、なんとパペットアニメーション!映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作で知られるロアルド・ダールの「すばらしき父さん狐」の映画化だ。ケチでイジワルな農夫と賢い父さん狐の知恵比べのお話。ビル・マーレイらのアンダーソン映画常連組のほか、ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープら豪華メンツが声優で登場。UKではどの家庭でも子供に読ませているという絵本だけに、ガース・ジェニングス監督(映画「銀河ヒッチハイク・ガイド」)やジャービス・コッカー(元PULP)ら、UKのサブカル文化人も出演する予定だ。USでは2009年11月公開。

■大ハマリか!?ティム・バートン版「不思議の国のアリス」
「チャーリーとチョコレート工場」といえば、大ヒットを飛ばしたティム・バートン版が記憶に新しいところ。さてそのバートン監督新作は、世界中で親しまれている童話「不思議の国のアリス」の実写版。2010年3月5日公開予定となっている。バートン映画レギュラー、なんと7度目の出演であるジョニー・デップはマッドハッター役を、6度目の出演のヘレナ・ボナム・カーターがレッド・クイーンを、アン・ハザウェイがホワイト・クイーンを、そしてアリスはオーストラリア出身の新人女優ミア・ワシコウスカが演じる。VFXはソニー・ピクチャーズ・イメージワークス。これまでヤン・シュヴァンクマイエル監督の「アリス」など、何度も映画化されてきた有名すぎるパラレルワールドをバートン監督はどう料理するのか!?

■公開が待ちきれない!映画「かいじゅうたちのいるところ」
ホワイトスクリーンでもお伝えしてきた、スパイク・ジョーンズ監督の最新作「かいじゅうたちのいるところ」のUS公開日が2009年10月16日に決定!公開されたトレーラーもファンタスティック極まりないすばらしい出来で、日本公開が待ちきれない!これまでの記事はこちら

不況のため出資が少なくなるハリウッド映画界において、世界で親しまれている絵本と人気監督の組み合わせはこの状況を打開するのか!?極めてユニークなビジョンを生み出す監督たちによる、新解釈な絵本の世界を楽しもう。

パクリかオマージュか!?面白ければOKの二番煎じビデオ大会

パロディ、オマージュ、インスパイア…呼び方はそれぞれあるけれど、オリジナルに敬意ある面白サンプリング映像を一挙ご紹介!

■パリの全裸MV、西海岸バージョン!
"Naked Girls Get Interrupted"
パリの街を美女が全裸&ラジカセで闊歩するバイラルMV「Baby Baby Baby」のパロディ作品「Naked Girls Get Interrupted」。"裸の女性が邪魔をされる"というタイトル通り、ぽっちゃり男性が乱入し、ラジカセを取り上げて裸の行進を繰り広げる。元ネタでは黒いバーに歌詞が表示されていたが、この作品ではThe Killersやニルヴァーナの曲名が現れる。実はこれらはギターをかき鳴らして競う音ゲー「ギターヒーロー5」のバイラルで、で演奏される曲となっているのだ!

■三番煎じでもくたびれぬアイデア!
"Target colour - Every colour you can dream of" dir: Dael Oates
ベッドの上で眠る女性が夢うつつに繰り広げる冒険をストップモーションで描きあげたMV「Her Morning Elegance」。監督のYuval&Merav Nathan(ユバル&メラブ・ネイサン)による同コンセプトのCM Comcast「Dreams」を先日ご紹介したばかり。今回取り上げるのは、MVにインスパイアされて制作されたターゲット・オーストラリアのCM「Every colour you can dream of」。監督はオーストラリアのDael Oates(ダール・オーツ)。6m x 4m のキャンバスの上で6日間かけて撮影を行った。ポストプロダクションはアニマル・ロジックによるもの。三番煎じでもますます拡がりを見せるアイデアには脱帽!

■人気バイラルビデオとオリンパスがコラボ
"Will It Blend? - New Olympus Cameras Get Mixed by Blendtec"
「ブレンドするか否か、それが問題だ」でおなじみ!なんでもかんでもミキサーで粉砕しちゃう、YouTubeで大人気のバイラルビデオ「Will It Blend?」。今回の素材はオリンパスのカメラ。一眼レフから高そうなレンズまで、ガンガンミキサーに投入していく。もったいない…!さらにアート作品をブルドーザーで粉砕してミックスした結果でき上がったのは…なんとオリンパスの最新型デジカメ!というコラボレーションCMであった。

2009年08月11日

夏休み特集その1 ホワイトスクリーンおすすめ映画リスト2009夏 [アニメ編]

夏休みシーズンもいよいよクライマックス!夏フェスもひと段落したお盆前、インドア派のあなたにおすすめするホワイトスクリーン夏休み映画セレクション、アニメ編をお届けいたします!

■2009年夏は3D映画が花盛り!
USでは興行収入が2Dの3倍になると言われる3D映画。USの映画館3,600館のうち2,000館で3D上映対応となっており、ディズニーもピクサーも、今後制作する映画は全て3D上映になるという。3D元年の今年、ぜひチェックしておこう。

boltmain.jpg
映画「ボルト」 dir: クリス・ウィリアムズ、バイロン・ハワード
大ヒット上映中! 公式Webサイト:http://bolt-movie.jp (C)Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
・映画「ボルト
ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオの今年の夏休み作品は、カワイイ子犬が主人公の「ボルト」。ピクサーを子会社化した同スタジオにおいて、超有名アニメーター兼映画監督のジョン・ラセター(ジブリファンとしても知られる)が起ち上がりから完成まで携わった最初の作品だ。ドラマの主人公を演じていたボルトは、自分にスーパーパワーがあると思い込んでいたが、それはドラマの中だけのことだと言われてショックを受ける。ドラマで自分を愛してくれた飼い主のペニーに会うため、ネコのミトンズとハムスターのライノと一緒に旅に出るのだが…。監督はクリス・ウィリアムズ&バイロン・ハワード。

iceagewebmain.jpg
映画「アイス・エイジ3/ティラノのおとしもの」 dir: カルロス・サルダーニャ
配給: 20世紀フォックス映画 絶賛公開中 2009 TWENTIETH CENTURY FOX
・映画「アイス・エイジ3/ティラノのおとしもの
大ヒットを飛ばすCGアニメ映画「アイス・エイジ」の第3弾「アイス・エイジ3」が3D映像で登場!USでは公開初日に1,380万ドルを叩き出し、これまでの作品も世界32カ国でNo.1ヒットを記録するなど世界中で人気の作品だ。個性ゆたかな恐竜たちが繰り広げるドタバタ劇がみどころ。カルロス・サルダーニャ監督は「2Dによる構図を犠牲にしない形で3Dを使った」と語る。

CLOUDY_Intl_doc51_b.jpg
映画「くもりときどきミートボール」 dir: クリス・ミラー、フィル・ロード
9月19日(土)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
・映画「くもりときどきミートボール
人気CGアニメ映画「シュレック3」のクリス・ミラーと、本作が初監督のフィル・ロードによる3D映画「くもりときどきミートボール」。原作は世界中で愛されている児童書「くもりときどきミートボール 」。空から食べ物が雨のように降ってくる町で巻き起こる、奇想天外な世界を最新3D立体映像で体験!

■話題のアニメ作品を見逃すな!
sumerwars.jpg
映画「サマーウォーズ」 dir: 細田守
新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7他全国ロードショー中 (C)2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS 
・映画「サマーウォーズ
2006年夏に公開されたアニメーション映画「時をかける少女」。わずか6館で劇場公開され、口コミで人気を呼んで国内外の各映画、アニメ賞23冠を獲得した作品だ。この作品により一躍時の人となったアニメーション監督、細田守。「日本の大家族」がサイバーテロによって起こった世界崩壊の危機に立ち向かうストーリー。田舎の親戚一族の温かさとうっとうしさがリアルに描かれている。「あるある」とうなずく人も多いだろう。細田監督の集大成ともいえる作品だ。

EV_02_syogoki.jpg
映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」 dir: 庵野秀明
絶賛公開中  (C)カラー
・映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
既にリピーターも続出!でロングランが決定している映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」。汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗ることで、自ら戦うことを選んだ碇シンジ。綾波レイと人気を二分するヒロイン、アスカがエヴァンゲリオン2号機に乗って参戦し、魅惑の新ヒロイン、マリも登場!テレビ版や旧劇場版とはかなり設定が変えられ、より人間味のある、感情移入できるキャラクターとして描かれている。ダイナミックな戦闘シーンも必見。

■こどもと一緒に楽しもう
DF-05032.jpg
映画「ナイト ミュージアム2」 dir: ショーン・レヴィ
8月12日(水)、TOHOシネマズ 日劇他全国超拡大ロードショー 配給:20世紀フォックス映画 (c) 2009 Twentieth Century Fox
・映画「ナイト ミュージアム2
こちらは限りなくアニメ的な実写映画。博物館の恐竜や展示物が真夜中に動き出したら…?!大ヒット作「ナイト ミュージアム」から2年半、続編「ナイト ミュージアム2」が帰ってきた。冒険の舞台はUSの首都、ワシントンD.C.にある世界最大の博物館群スミソニアン。実はスミソニアン館内での撮影が許可されたのは映画史上初めてさという。世界征服を企むエジプト王ファラオが博物館で戦いを始めてしまい…。前作に引き続き主演はベン・スティラー、監督はショーン・レヴィ。

次回はアクション編をお送りします!

世界一楽しい結婚式が、デジタル配信の常識を変えた!「JK Wedding Entrance Dance」

"JK Wedding Entrance Dance" USの結婚式では新郎の友人" ベストマン”や"ブルームズ・マン"、新婦の友人"メイド・オブ・オナー""ブライズ・メイド"などが付き添いを行う。
先月、YouTubeで一番話題となったバイラルビデオ「JK Wedding Entrance Dance」。おごそかな結婚式の入場で、クリス・ブラウンの楽曲「フォーエバー」に乗せて付き添い人や友人達が激しいダンスで登場。新郎までがでんぐり返りで登場し、結婚式が一転ダンスパーティになってしまう楽しいビデオだ。公開から10日間で900万回再生、現在までに1800万回再生を超える超特大ヒットになっている。

この大ヒットを受け、さまざまな出来事が起こった。まず、YouTubeにはコンテンツ管理ツールという著作権管理システムがある。これは自分が所有するコンテンツの参照ファイルをYouTubeに提供し、もし自分の管理する音声もしくは動画が検索されたときの動作を指定するシステムだ(詳細はこちら)。今回のビデオに使用されたクリス・ブラウン「フォーエバー」の著作権者は、この機能を使ってビデオにiTunesでの楽曲販売リンクを追加。その結果iTunesのシングルチャートで4位に、アマゾンのMP3販売ランキングで3位になるというヒットを記録した!(ビデオをアップした個人に支払われたかは不明)

■離婚ビデオも登場
"JK Divorce Entrance Dance"
ほかにも、プロの映像プロダクション「NYビデオプロダクション」による、パロディ・ビデオ離婚調停版「JK Divorce Entrance Dance」が制作されたほか、新郎新婦はWebサイトを立ち上げて女性への虐待に抗議する財団への寄付を募っている。

ちなみに、現在USでは結婚式のビデオを動画共有サイトで公開するのが流行を超えて常識になっているそうで、皆趣向を凝らした演出を競っている。これまでは披露宴で新郎新婦が行う"ファーストダンス"で突然踊りだすビデオが人気だった。みなさんも是非ファンキーな結婚式をアップして、ホワイスクリーンに教えてください!

2009年08月12日

夏休み特集その2 ホワイトスクリーンおすすめ映画リスト2009夏 [アクション&ドラマ編]

ポップコーン片手に楽しめるアクション映画から、生きる意味について考えさせられるヒューマン・ドラマまで。ホワイトスクリーンおすすめの夏休み映画セレクション、アクション&ドラマ編をお届けいたします!

■ド派手アクション映画でスカっとしよう
gimain-yoko.jpg
「G.I.ジョー」 dir: スティーブン・ソマーズ
丸の内ルーブル他全国ロードショー中 (C)2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.
・映画「G.I.ジョー
続編も世界で大ヒットを飛ばす「トランフォーマー」に続き、アクション・フィギュアの原点「G.I.ジョー」が映画で登場!メガホンを取るのは、何にも考えないで楽しめるド派手なアクション・ムービーで定評のあるスティーブン・ソマーズ(映画「ハムナプトラ」シリーズ)。世界最強の機密チームG.I.ジョーが、ハイパースーツを身につけ、数々のガジェットを駆使して人類をウィルス兵器から救う!細かいところは気にしないで、ゲラゲラ笑える夏休み向けアクション大作!

Subway123_sub1.JPG_rgb.jpg
映画「サブウェイ123 激突」dir: トニー・スコット
9月4日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
・映画「サブウェイ123 激突
鉄道好きには映画「サブウェイ123 激突」がこの夏一番のオススメ!舞台はNYの地下鉄。デンゼル・ワシントン演じる地下鉄職員ガーバーと、ジョン・トラボルタ演じる地下鉄ハイジャック犯が繰り広げるサスペンス映画。74年の映画「サブウェイ・パニック」(「レザボア・ドッグス」の元ネタ)のリメイクだ。撮影はNYの地下鉄にて、4週間に渡って行われた。線路を走る車両の横など、これまで一度も撮影を許されたことのない場所にも分け入っており、サスペンス好きだけでなく鉄道マニアも満足の映像が盛りだくさん。監督は映画「トップガン」(86年)のトニー・スコット。

wolve450.jpg
映画「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」 dir: ギャヴィン・フッド
9月11日(金)TOHOシネマズ 日劇他全国ロードショー
20世紀フォックス映画 配給 X-Men Character Likenesses TM & (c) 2009 Marvel Characters, Inc. All rights reserved. TM and (c) 2009 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
・映画「ウルヴァリン:X-MEN ZERO
大人気シリーズ「X-MEN」の人気キャラクター、ウルヴァリンの物語「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」が登場!雑誌「エンパイア・マガジン」の"50人の偉大なコミックブック・キャラクター"でナンバー4に選ばれるなど、グラフィック・ノベル界では絶大な人気を誇るウルヴァリンを、ヒュー・ジャックマンが演じる。監督はアカデミー外国語映画賞を獲得したヒューマンドラマ「ツォツィ」のギャヴィン・フッド。「ツォツィ」を見たヒュー・ジャックマンが、一見アクション映画とは無縁のフッド監督に打診。ウルヴァリンの心の中にある善と悪との葛藤がフッド監督を惹き付け、実現したという。X-MENシリーズのファン以外にも楽しめる作品に仕上がっている。

■暑い夏を涼ませる恐怖映画
30daymain-1.jpg
映画「30デイズ・ナイト」 dir: デヴィッド・スレイド
8月22日(土)新宿ミラノ他全国ロードショー。 (c) 2007 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
・映画「30デイズ・ナイト
サバイバルアクション映画「30デイズ・ナイト」。グラフィック・ノベル界の旗手、スティーヴ・ナイルズの人気シリーズをサム・ライミ(映画「スパイダーマン」シリーズ)プロデュースで映画化した作品。サム・ライミからメガホンを託されたのは映画「ハードキャンディ」のデヴィッド・スレイド監督。VFXはWETA社(「ロード・オブ・ザ・リング」)、主演はジョシュ・ハートネット(映画「シン・シティ」)。舞台はアラスカの小さな町。太陽が30日間登らない「極夜」に、街を襲う凶暴なヴァンパイアと人間の攻防を描く。

映画「マーターズ」 dir: パスカル・ロジェ 8月29日(土)、シアターN渋谷にてレイトロードショー
・映画「マーターズ
フレンチ・スプラッタムービーの傑作「マーターズ」。フランスでは公開時に年齢制限を巡って議論が起こり、上映時に気絶する人も出たというセンセーショナルな作品だ。ストーリーは虐待されていた少女リュシーが、15年後に猟銃で虐待していた家族に復讐するところから始まる。全く先読みのできない物語展開、原始的で純粋な恐怖の先にパスカル・ロジェ監督が描こうとした深遠かつ壮大なテーマとは何か。あなたは映画の最後まで耐えられるか?!

■女の生き様をスクリーンで学ぶ
pattimain.jpg
映画「パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ」 dir: スティーヴン・セブリング
8月29日(土)、シアターN渋谷、シネマート新宿ほか全国順次公開
・映画「パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ
1970年代より、類まれな音楽性と詩、独自のスタイルを貫くパフォーマンスでその名をロック史に刻むアーティスト、パティ・スミス。パンクの女王であると同時に、詩、絵画、写真など多岐にわたる分野で活躍する彼女。本作では11年間に及ぶ密着取材の映像をベースに、謎に満ちた彼女を解き明かす初のドキュメンタリー。常に人生と闘い続けるひとりの女性、その真実の姿を描き出す。彼女と親交のあるレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーやR.E.M.のマイケル・スタイプも登場。ちなみに監督のスティーヴン・セブリングは、映画を撮るまでパティ・スミスを聴いたことがないヘビメタ・ファンだったそう。

clrean.jpg
「クリーン」 dir: オリヴィエ・アサイヤス
8月29日(土)、シアター・イメージフォーラムにてロードショー (c) 2004 - Rectangle Productions / Leap Films / 1551264 Ontario Inc / Arte France Cinema
・映画「クリーン
フランスで最も注目される監督の一人、オリヴィエ・アサイヤス作品「クリーン」。カンヌ国際映画祭にて、主演のマギー・チャンが女優賞、エリック・ゴーティエが撮影賞を獲得するなど、国際的評価が高い本作。息子とまた暮らせる日が来ると信じ続けた母。そして幼いながらも母と向き合おうとした息子。ふたりが歩み始めた新しい人生を、アサイヤス監督が寄り添うようにして写し取る。クエンティン・タランティーノも「世界で最も素晴らしい女優のひとり」と評した、マギー・チャンの演技は必見。

cocomain.jpg
映画「ココ・シャネル」 dir: クリスチャン・デュゲイ
Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開中 © 2009 ALCHEMY/PIX ALL RIGHTS RESERVED.
・映画「ココ・シャネル
今年74歳の大女優、シャーリー・マクレーンがココを演じる映画「ココ・シャネル」。映画は今もその偉業を称えられる天才デザイナー、ココ・シャネルが仕事でも私生活でも壁にぶつかっていた1954年から始まる。15年の沈黙を経て、復帰コレクションを開催したが評論家や顧客たちに「過去から脱却できないシャネル」と酷評されてしまう…。マクレーンは生前のオードリー・ヘプバーンに、"ココ・シャネルを演じることを検討してみなさい"と言われたことがある。監督はクリスチャン・デュゲイ(映画「ヒューマン・トラフィック」)。今なお、すべての女性の憧れであるココの生き様がここに!

■青春はスクリーンの中にある!
shikisoku.jpg
映画「色即ぜねれいしょん」 dir: 田口トモロヲ
8月15日(土)、シネセゾン渋谷、新宿バルト9、吉祥寺バウスシアターほか全国ロードショー (c)2009『色即ぜねれいしょんズ』
・映画「色即ぜねれいしょん
「アイデン&ティティ」に続く、原作みうらじゅん×監督田口トモロヲの青春映画「色即ぜねれいしょん」が登場。"青春ノイローゼ"まっただ中のモテない少年が、音楽に目覚め、旅をとおして出会いと別れを経験する、ロックに憧れ、旅に出るという、ひと夏の成長物語。全編京都ロケを行った。出演は新人の渡辺大知(ロックバンド「黒猫チェルシー」ボーカル)、リリー・フランキー、堀ちえみのほか峯田和伸(銀杏BOYZ)、岸田繁(くるり)らミュージシャン勢も出演。脚本は「リンダ リンダ リンダ」の向井康介。サブカル青春劇で甘酸っぱい夏を!

■食のこと、からだのことを考える映画
mirai_main.jpg
映画「未来の食卓」 dir: ジャン=ポール・ジョー
公開中 シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
・映画「未来の食卓
映画「未来の食卓」 は、小学校の給食を全部オーガニックにするという前例のない試みに挑戦したフランスのバルジャック村のドキュメンタリー。世界の農薬使用量は年間250万トン。「食育」への取り組みが世界的に注目されるなか、子どもたちは学校の菜園で野菜を作り、季節の中で土や人とふれあい、「自然と自分とのつながり」を学んでいく。食のこと、からだのこと、地球のこと。あたりまえの日々を、ていねいに暮らすヒントがここにある。

■男を泣かせる本格派西部劇登場!
310.jpg
映画「3時10分、決断のとき」 dir: ジェームズ・マンゴールド 
原作:エルモア・レナード|出演:ラッセル・クロウ、クリスチャン・ベイル、ピーター・フォンダ|配給:シナジー 提供:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント|2007年/アメリカ/2時間2分/シネマスコープ/ドルビーSRD
・映画「3時10分、決断のとき
ラッセル・クロウ、クリスチャン・ベイル主演の西部劇「決断の3時10分」。映画ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のジェームズ・マンゴールド監督による、1957年に公開された異色の西部劇「決断の3時10分」のリメイク作品だ。スティーブン・キングが選んだ2007年ベストムービーにも選ばれ、批評家から高い評価を受けた隠れた名作が遂に日本公開。男のドラマに泣け!



SIGGRAPH2009、今年はニューオーリンズで開催。CG映画グランプリは誰の手に?

SIGGRAPH2009コンピューター・アニメーション・フェスティバル プレビュー
今年も夏のCG界の一大イベント、世界的なコンピュータグラフィックスの祭典「SIGGRAPH(シーグラフ)2009」が2008年8月3日(月)から7日(金) 、5日間に渡り開催された。毎年USの各都市を回るこのイベント、今年の開催地はニューオーリンズ。最先端のCG技術や論文が発表される本イベント、ホワイトスクリーン注目は、昨年よりComputer Animation Festival (コンピューター・アニメーション・フェスティバル、以下CAF) として独立したElectronic Theater (CG映画祭)のラインナップより、今年の受賞者をご紹介!

■グランプリはフランスの「French Roast」
"French Roast" dir: Fabrice O. Joubert
Best in Show Award Winner(グランプリ)は、フランスのFabrice O. Joubert(ファブリス・ジュベール)監督による「French Roast」。60年代のパリのカフェを舞台に繰り広げられるドタバタ人情劇。パリジャンの監督が海外で働いている時、パリの風景が懐かしくなって思いついた作品。セリフや説明は一切ナシ、カメラも大きな鏡のあるカフェの一面から動かない。それなのにキャラクターの動きとサウンドだけでストーリーを表現しているのが見どころだ。

■特別賞はスペインの「Alma」
"Alma" dir: Rodrigo Blaas
特別賞は、スペインのRodrigo Blaas(ロドリゴ・ブラース)監督による「Alma」。ショーウィンドウに並ぶ人形に魅せられた少女のお話。本作はブラース監督初の自主制作ショートフィルム。実写作品と見紛うばかりのリアルなカメラワークとドラマチックなストーリーが評価されての受賞となった。

■審査員賞はThe Millの社内プロジェクト「Dix」
"Dix" dir: BIF Production
Jury Award Winner(審査員賞)は「stash 51」にも収録されたショートフィルム「Dix」が受賞。The Mill内の若手アニメーター育成プログラムの一環の作品だ。監督はThe Millの社内チームBIF Production、VFXはThe Millが手掛けている。歩行時に10数えないと進めないという強迫観念に駆られた男の心象風景を、2DCGと3DCGを巧みに使い分けて表現している。

■良くできたウソ賞は社会派風刺アニメ「UNBELIEVABLE 4」
Best Well-Told Fable Prize(良くできたウソ賞)はUSのSukwon Shin(ソグォン・シン), In Pyo Hong(インピョ・ホン)監督の「UNBELIEVABLE 4」。ミュージック・ビデオに政治的風刺をミックスした3DCGアニメーション。ブッシュ大統領、ディック・チェイニー、ライス国務長官、ラムズフェルドの4人がスーパーヒーローとなって地球を侵略する宇宙船と戦うストーリー。制作には2年かかったという。

フランス勢が各賞を総なめにした2008年に比べて、インターナショナルな顔ぶれとなった今年のラインナップ。2009年12月に横浜で開催される「シーグラフアジア2009」にて紹介される、アジア勢の作品にも期待!

2009年08月13日

DJにゲームに、ますます拡がるAR(拡張現実)の世界

さまざまな企業のプロモーションに起用され、Web界では定番となりつつある拡張現実の世界をご紹介!

■リアル「マイノリティ・リポート」が登場!
"Samsungmobile Jet making film"
昨年ご紹介した、AR(拡張現実)による未来のプレゼン「Obscura VisionAire(オブスキュラ・ビジョネア)」のごときホログラム・プレゼンが、サムソンの新型スマートフォン「JET」のキャンペーンにてお目見え。ロンドン、ドバイ、シンガポールの製品発表会にてホログラムを使った、リアル「マイノリティ・レポート」なパフォーマンスを行った。制作は韓国のデザイン・ファーム「D'strict」。その未来的ビジョンをご覧あれ!

■今度はARでDJ!
"5 Gum Augmented Reality Music Mixer Demo"
UKのクリエイティブ・エージェンシーExposureと、以前ご紹介したオーストラリアのBoffswanaがコラボレーション!ガムメーカーWrigleyのプロモーションのため、ARを使ったミュージック・ミキサーを創り上げた。ARマーカーにはガムのフレーバーが表示され、それぞれのマーカーが音のボリュームやエフェクトとなっており、中央のマスター・マーカーとそれぞれのマーカーの距離や角度を変えることで、DJのようにサウンドを操ることができる。

■バーチャル・ペットもここまでリアルに。「Eyepet」
"EyePet"
プレイステーション3用のWebカム"PLAYSTATION Eye"を使ったソフト「EyePet」のトレーラーが公開された。Webカムを立ち上げるとカワイイおサルさんが現れ、マーカーを使ったおもちゃなどで一緒に遊ぶことができる。おサルの洋服や外見などはカスタマイズ可能(緑のモヒカンなどもある)。たまごっち以来のデジタル・ペットブームが来るか?

■いよいよiPhoneにもARブーム到来か…!
iPhoneにもARのブームが到来間近!現在iPhoneで公開されているAPIではリアルタイムで映像にコンテンツを載せることができないが、9月以降にリリースされるOS3.1以降より可能になる、という噂があり、コンパスやビデオカメラ機能のあるiPhone 3GSのためのARアプリが登場するだろうと思われる。なかでも注目は、UKアクロスエア社が現在開発中のiPhoneARアプリ「Nearest Tube」。複雑なロンドンの地下鉄において、乗り換えや駅の出口の方向などをポップアップで教えてくれるスグレモノ。世界でのリリースを予定しているという。日本で使える日も近いかも?

パルチザンの新星、ヘンリー・スコフィールド監督MV「Rock It」

Sub Focus"Rock It" dir: Henry Scholfield
パルチザン所属Henry Scholfield(ヘンリー・スコフィールド)監督新作ミュージック・ビデオ(MV)が登場!大人気ドラムンベース・ユニット"サブ・フォーカス"の大ヒット曲「Rock It」のMVだ。4,000ポンド(約63万円)という低予算ながら、実写、2Dアニメそして3Dアニメをミックスしたエネルギッシュな作品を創り上げた。ジャパニメーションの影響が端々に垣間見える。

■びっくりそっくり犬CMがスゴイ!ヘンリー・スコフィールド監督って?
"Celebrity Dogs" dir: Henry Scholfield
始めはアニメーション・プロデューサーとしてパルチザン・ラボに在籍していたスコフィールド監督。プライベートで友人に作ったMVがきっかけで、パルチザンでもExample「You Can't Rap」のMVを手掛けることになり、以来演出家として活躍している。なかでも一番のオススメ作品は、マドンナやエイミー・ワインハイスのそっくり犬が登場するバイラルビデオ「Celebrity Dogs」。これはUKのSNS「pollthepeople.com」のために制作されたもの。その他、MVも勢力的に制作しており、UKミュージックビデオ・アワードで"最優秀予算賞"を獲ったExample「Me & Mandy」やTシャツ早脱ぎMV Little Chris「We Don't Have to」、UKトップ10ヒット曲のScouting For Girls「She’s So Lovely」など、バジェットに関わらずユニークな作品を手掛けている。

2009年08月14日

ため息が出るほど豪華。SFチャンネルSyfyブランディング映像「House of Imagination」

Syfy "House of Imagination" dir: Brett Foraker BGMはGoldfrapp「Happiness」。
「X-ファイル」や「ロズウェル」、「バトルスター・ギャラクティカ」などの人気ミステリー番組を抱えるSF番組専門チャンネル「SciFi」が、「Syfy」にブランド名を変更。これにともない、TV局の顔となるブランディング映像「House of Imagination」を制作した。丘の上にある魔法の館を舞台に、「ユーリカ」のジョー・モートンら、人気ドラマの出演者をフィーチャーして魔法のようなパーティが繰り広げられる。回転木馬、オリガミのユニコーンに蛍光スプレーの未来的グラフィティ、巨大動物園などが次々に飛び出す2分半の大作だ。

サイファイはUSのチャンネルだが、このブランディング映像制作のためにUKの精鋭が集結。エージェンシー&プロダクションはUKチャンネル4のクリエイティブをつとめる4Creative。監督はRSAfilms所属のBrett Foraker(ブレット・フォアカー)。撮影監督は映画「300」のLarry Fong(ラリー・フォン)、プロダクション・デザイナーは映画「チャーリーとチョコレート工場」のTino Schaedler(ティノ・シュナイダー)、そしてVFXは「ハリーポッター」のMPC。

撮影はカメラユニット2つという大掛かりなもので、USの各所にて6日間かけて行われた。ストーリーボード上でのシーンは73にも登り、俳優達の撮影はLAにて、モーション・コントロールのシーンはNYにて行われた。撮影素材はロンドンのMPCに送られ、クリーンアップ、ロト・スコープなど様々な処理が即座になされた。その後3DCG処理などを行い、完成までに10人がかりで3ヶ月を要したという…。

■Webサイトで不思議の館を探検
syfysite.jpg
Syfy "House of Imagination" Syfyは日本でもスカパー!などで視聴可能。
またこの館はWebにて各部屋を探訪することが出来、それぞれの部屋ではビハインド・ザ・シーンやミニゲームが楽しめる。このWebサイトで部屋を選ぶ時に使用される映像にはARでおなじみのPapervison 3D技術を使用。2Dの3Dの中間ぐらいの2.5Dな映像となっている。Webサイトでもこの世界観を楽しんでみよう。

House of Imagination

星空、南極、野生動物。おうちで学ぶ自由研究のすすめ

楽しい夏休みもいよいよクライマックス。夏休みといえば忘れられないのが自由研究。大人の好奇心も刺激する、自由研究にぴったりな映像プロジェクトをお届け!

■タイムラプスで見る満天の星空
"Sunrise and Milky way rising at Kirigamine" dir: mockmoon
夏の夜空には不思議がいっぱい!このムービーの作者はカメラマンのmockmoon氏。日本の大自然や東京の街並みを微速度撮影したタイムラプス映像をYouTubeにて公開している。この作品ではCanon 5D mark2とNikon D3を使用し、八ヶ岳、富士山、中央アルプスの夜から朝にかけての景色を見せてくれる。なんという壮大な景色!撮影の詳細は公式ブログにて紹介されている。

■バスキュール・プレゼンツ、深海の次は南極探検! おうちにいながら、南極探検に出かけることができる!バスキュールと文部科学省のコラボレーション・プロジェクト第二弾「南極ワンダー」が満を持して登場。ユーザーは南極をペンギン型ロボットと探検して、自然界の写真を撮影する。海の底を覗く「深海ワンダー」もかなりリッチなコンテンツだったが、南極もすごい!テーマパークのアトラクションにあっても不思議じゃない楽しさのエデュテイメント・コンテンツだ。

■デイビッド・アッテンボロー卿と世界の動物めぐり
"King penguins and their young - David Attenborough - BBC wildlife"
自由研究といえば動物の観察。UKのムツゴロウこと、デイビッド・アッテンボロー卿が贈る野生動物たちのドキュメンタリー映像がYouTubeのBBCチャンネル「BBCWorldwide」にて公開中。世界中どこでも出かけていっては、驚きの自然を独特のやさしい語り口でレポートしてくれるアッテンボロー卿。BBCの空飛ぶペンギンビデオ「Penguins」の元ネタにもなっている。

■アンドリュー・ザッカーマンが野鳥を激撮
"BIRD film" dir: Andrew Zuckerman
こちらは野鳥を観察できるムービー。写真家&映像作家でCMディレクターでもある、NY在住のAndrew Zuckerman(アンドリュー・ザッカーマン)による野生の鳥を撮影した"BIRD film。背景が真っ白なので、まるでマスクを切ったように鳥の動きがくっきり見える。ザッカーマンは写真スタジオに野生動物(アルマジロからキリン、挙句は象まで!)を持ち込んで撮影した写真集「Creature 」で知られるアーティスト。「CREATURE」のビハインド・ザ・シーンも公開されている。

■ミクロの世界をMVで学ぶDEERHOOF「FAMILY OF OTHERS」
DEERHOOF"FAMILY OF OTHERS" dir: Sara Magenheimer、Eben Portnoy
顕微鏡で覗くミクロの世界に誰でも一度は心を奪われたもの。ミクロの決死圏に飛び込みたくなったら、サンフランシスコ出身のノイズ・ロック・バンド、ディアフーフのMV「FAMILY OF OTHERS」がオススメ。マサチューセッツの研究室で撮影したゾウリムシや原虫たちの動きは、まるで振り付けされたダンサーたちのよう…。

■お父さんのお仕事はなに?雑誌「マックワールド」ができるまで
"Cover creation" dir: Peter Belanger
自由研究といえば、"おとうさんのおしごと"。これはUSの雑誌「マックワールド」の表紙ができるまでをタイムラプスで教えてくれる。Canon 5D Mark 2の写真で、表紙の写真撮影(モデルはiPhone 3GS)、フォトショップでの画像修正、そしてデザイン作業までの3ステップがたった30秒で描かれる。もしフォトショップの画像修正をもっと見たいという方には、Webマガジン"デキマガ"の「林家パー子をスーパーモデルにする方法」や、2006年一番の話題となり、カンヌ広告祭のサイバー部門&フィルム部門グランプリを獲得したバイラルビデオdove「evolution」もオススメだ。

2009年08月15日

アラサー女子感涙必至!「スタジオぴえろ~魔法少女の華麗なる世界」

pierrotmaho.jpg
(C)ぴえろ (C)青沼貴子/集英社・ぴえろ (C)ぴえろ・バンダイビジュアル
東京・杉並区の杉並アニメーションミュージアムにて、スタジオぴえろ制作の魔法少女シリーズアニメを紹介する「スタジオぴえろ~魔法少女の華麗なる世界」が開催される。紹介されるのは「魔法の天使 クリィミーマミ」、「魔法の妖精 ペルシャ」、「魔法のスター マジカルエミ」、「魔法のアイドル パステルユーミ」、「魔法のステージ ファンシーララ」の5作品。アラサーの女子には懐かしくて涙が出ちゃうラインナップだ。

「魔法の天使 クリィミーマミ」は、1983年に放送を開始。女の子が魔法の力を手に入れて大人(クリィミーマミ)になり、スカウトされてアイドルデビューするという、女の子にとってはまさに夢のアニメだった。今回の展示では、各作品の名エピソードを上映するほか、設定画、アフレコ台本、絵コンテなどの資料なども紹介する。懐かしい彼女たちにもういちど出会って、楽しい魔法をかけられてみてはいかが?

■「スタジオぴえろ~魔法少女の華麗なる世界」
日程:2009年8月25日(火) - 11月23日(月)
時間:10:00 - 18:00(入館は17:30まで)
休館日:毎週月曜日(月曜が祝祭日の場合は開館し、翌平日休館)
入場料:無料
会場:杉並アニメーションミュージアム
〒167-0043 東京都杉並区上荻3-29-5 杉並会館3階

365日デザインと印刷が違う日めくりとは…!JAGDA「2010年 365 日めくりカレンダー」

pjlogo560px.jpg
デザインファンは注目の、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)による「2010年 365 日めくりカレンダー」プロジェクトがただいま進行中。

これは印刷関連機器メーカー、ハイデルベルグ・ジャパンとともに、JAGDA会員より選ばれた365名がデザインする日めくりカレンダーを制作するプロジェクト。それぞれ特徴的な印刷技術を持つ印刷会社6社と製本会社、資材メーカーが力を合わせ、デザインと印刷技法が毎日異なる"捨てられない日めくりカレンダー"を制作する。発売予定の10月まで、公式Webサイトにて参加デザイナーの紹介やプロジェクトの進行状況、制作の様子などを随時公開していく予定。初めての試みが出来上がるまでをぜひその目で見届けよう!

■「2010年版 365日日めくりカレンダー
仕様: A5変形/リング製本
発売日:2009年10月初旬
価格:価格未定
購入方法:JAGDA ECサイトにて9月より予約受付開始予定 ※クレジット決済のみの予定
販売元:社団法人日本グラフィックデザイナー協会

2009年08月16日

カームアンドパンクギャラリーがアートブックを出版開始!第一弾は「点 ten_do_ten」

tendotten.jpg
オルタナティブなギャラリースペースとして、これまでタナカカツキ「炎の画家タナカカツキの生涯 わだはガッポになる」やNeasden Control Centre「TAKE AWAY」など、数々の展示を行ってきたカームアンドパンクギャラリー(ガスアズインターフェイス関連会社)。このたび、オリジナル書籍を刊行する 「CALM & PUNK Book」をスタートし、第1弾として絵本「点 ten_do_ten」を出版する。

「点 ten_do_ten」は、ジャパニーズ・ピクセル・デザイナー「点/ten_do_ten」による、全てが「斜め」なピクセル絵本。 デザイナーのWebサイトで発表された日々のデザイン(その数10,000個!)の中から、厳選されたグラフィックが「斜め」になって登場。子供のためのメディアである絵本を使い、縦横の方向に縛られてきた従来の出版ルールを破る。ピクセル画の楽しみと喜びがあふれた絵本になるだろう。

■「CALM & PUNK Book #1 点 ten_do_ten」
発売日: 2009年9月1日(火)
頁数 : 64ページ
版型 : A4 変形 縦210mm×横300mm
製本 : ハードカバー
定価 : 本体1,800円+税
ISBN : 978-4-9904440-1-3

ロックでカゲキで暖かい忌野清志郎が見えてくる 「個展 忌野清志郎の世界」

57.JPG
忌野清志郎:1951年生まれ。バンドマン。1970年にRCサクセションとしてデビュー、10年連続武道館公演などの実績を残す。1991年活動休止後もソロ活動のほか、俳優や絵本の執筆、サイクリストなど活動は多岐に渡る。
2009年5月に急逝したロックミュージシャン、忌野清志郎。2009年8月22日(土) より、ラフォーレミュージアム原宿にて、長年にわたって描いた絵画作品を展示する「個展 忌野清志郎の世界」が開催される。実は環境をテーマにした「ブーアの森(TOKYO FM出版)」や、父と子の固い絆を描いた「おとうさんの絵(マガジンハウス)」など、自らが描いた絵本も出版している忌野氏は、個展の開催を切望していたという。

会場では静物画、知人のポートレート、自画像、静物画、絵本原画などの絵画作品を紹介するほか、LP、ステージ衣装、楽器、ツアーグッズ、自転車などの私物、秘蔵映像などを一挙公開。「忌野清志郎という世界」を創りあげるすべてがここに集結する。ポスターやフライヤーなどの印刷物のデザインは、忌野氏より一緒に仕事をしたいとオファーを受けていた横尾忠則。ミュージシャンとして見せる表の表情とは別の、パーソナルで親しみ深い世界が垣間見えてくるだろう。

■「個展 忌野清志郎の世界」展
日程:2009年8月22日(土) - 9月13日(日)
時間:11:00 - 20:00(最終日- 18:00)
休館日:なし
入場料:一般700円 学生500円 ※忌野清志郎ふぁんくらぶっ会員は100円割引
会場:ラフォーレミュージアム原宿
渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿6F
問合せ:03-3475-0411 (ラフォーレ原宿)

2009年08月17日

驚愕!6分半のワンカットCM登場。ジョニー・ウォーカー「The Walk」

Johnnie Walker "The Walk (The Man Who Walked Around The World)" dir: Jamie Rafn
驚きの長さ&ジャスト・タイミングを誇るワンカットCMがUKより登場!ジョニー・ウォーカーのCM「The Walk」は、映画「フル・モンティ」などでおなじみのロバート・カーライルが登場し、ジョニー・ウォーカーの歴史を6分半に渡って語る作品だ。

役者という職業は大変だ。セリフを覚えるだけでなく、自分の言葉にしなくてはならない。スコットランド・グラスゴー出身のロバート・カーライルにとって、スコットランド訛りは簡単だったかもしれないが、あぜ道に並ぶドアや帽子掛けに至る道のりで、タイミングぴったりにセリフを語らなくてはならない。

監督はロンドンのプロダクション、HLA所属のJamie Rafn(ジェイミー・ラーフン)。もともとオックスフォードで法律の勉強をし、弁護士を目指していた異色の経歴を持つ。映画の教育は受けていないが、脚本も演出も自ら手掛け、「Tokyo Jim」などのショートフィルムで高い評価を受けている。脚本はBBHロンドンのJuston Moore(ジャスティン・ムーア)によるもの。

■ロンドンの公園でリハーサルを開始
ウイスキーの歴史を語るには長い時間が必要。"6分半ワンショット"を提案したのはジャスティン・ムーアだ。ラーフン監督は様々なテストを行い、ワンショットの限界は6分半だとわかったという。プロジェクトが始まるやいなや、彼らはロンドン最大級の公園ハイド・パークでリハーサルを開始。ちいさなHDVカメラを抱えて後ずさりでテストを行い、仕掛けを入れる場所や距離について把握した。

続いて彼らが向かったのは、ロケ地スコットランドのパースシャーにある山。観客の注意を惹き付け続けるためには、仕掛けも慎重に選ばなければならない。"TVの山"などのネタが書かれたインデックス・カードの束を歩きながら落とし、妥当な仕掛けと場所を決めていった。

■いよいよ撮影!
いよいよワンショット撮影に挑む時がやってきた。与えられた時間は、たったの2日間。撮影オペレーターはGeorge Richmond(ジョージ・リッチモンド)は人力車の後ろに座り、デコボコ道での撮影を成し遂げた。

監督は「ロバート(・カーライル)と以前仕事をしたことがなかったので、彼の恐れを取り除くことができるか不安だったんだ。でも彼は完璧な天才だった。カリスマ性もあった。スクリーンを支配してしまう、生まれつきのストーリーテラーだよ」と語る。

■テイク40でクランクアップ!
jonnywalk450.jpg
Webサイトでは字幕付きで視聴可能。
採用されたベストショットが撮れたのは、最後の日の午後8時。40回目のチャレンジ、テイク40だった。このときのロバートはプレッシャーの中、最も素晴らしい演技を見せた。彼がゴールして、監督がカットと言った瞬間、スタッフからうなり声と嵐のような拍手が鳴り響いたという。

ちなみに監督のお気に入りは、冒頭で牛(ハイランド・カウ)がロボットのように完璧なタイミングでカメラのほうを見る所と、ロバートがフィナーレを飾る旗のシーンだそう。あなたのお気に入りはどのシーン?

怒れる映像作家、ウィル・マクネイルがUK政府に挑戦状!「Where do they go?」

Liberty "Where do they go?" dir: Will MacNeil

もしあなたの大切な個人情報が、国家レベルで乱雑に扱われていたとしたら…?!UKの映像作家Will MacNeil(ウィル・マクネイル)は、ある日UK政府から1枚の手紙を受け取った。そこには「大変申し訳ありませんが、あなた(と他にも250万人)の税金の情報を紛失してしまいました。情報が入ったディスクの束を、パブの外の駐車場に置いて来てしまって…。」という信じられない内容が!個人情報保護が叫ばれる昨今、こんなにずさんな管理があってよいものだろうか?!これに激怒したマクネイル監督は、この怒りをどうにかして政府に伝えられないかと考えた。彼はBBCやアムネスティなどのCM監督を手掛ける映像作家。やはりここは映像で勝負するしかない。

マクネイル監督は、市民のプライバシーに関して政府に反対運動を行っている人権団体リバティに企画を持ちかけた。「まずコンセプトを考えて、広告を作らないかとリバティにプレゼンしたんだ。マッチムーブのツール"PFTrack"を使って、コストが掛からずに撮影できるということもアピールしたよ。リバティが気に入ってくれればいいと思った」と語る。

■ボランティアで制作されたメッセージCMとは…
マクネイル監督のプレゼンに動かされたリバティは、新しいキャンペーンのスタートを決定!そして制作されたのが、個人のプライバシーがテーマのCM「Where do they go?」だ。オフィスの窓から飛び出した書類が人の形になってストリートを歩き回る。最後を結ぶのは「今政府は我々にさらなるプライバシー情報を保存するように求めています。これらは一体どこへはぐれていってしまうのでしょう?」という言葉。政府が個人のデータを安全に保管することを失敗したことを強調し、さらにIDカード計画への反対の意思を表している。

マクネイル監督がイメージしていたものは、我々のプライバシーがいかに壊れやすくて大切なものか、ということ。マクネイル監督は本作をボランティアで制作しており、撮影、編集、トラッキング、コンポジションからアニメーションまで一人で行っている。撮影はロンドンのストリートで行った。3Dワークはシネマ4D、コンポジションはApple Shake、トラッキングにはPFTrackというツールを使用している。音とカラー・グレードは映像プロダクションUnit9が無償で提供した。Unit9はサウンドをProToolsで制作し、カラー・グレードにはApple Colorを使用して作品にドラマティックなパンチを与えた。ナレーションはリバティのサポーター、UKのベテラン俳優サイモン・カロウが務める。

社会的なメッセージや抗議でも、フットワーク軽く行ってしまうのがヨーロッパならではの作品だ。

2009年08月18日

映像界もオープン・ソース!ソニー・ピクチャーズ・イメージワークスが贈る5つのプロジェクト

opensource.jpg
映像界にもオープン・ソースの波がやってきた!このたび、ソニー・ピクチャーズ・スタジオの特撮工房ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス(以下SPI)がオープン・ソースのプログラムに着手。特設Webサイトをオープンし、5つのプロジェクトをリリースした。

これまで、SPIではLinuxのプラットフォームで実写映像のビジュアル・エフェクトからデジタル・キャラクターのパフォーマンスなどのノウハウを培ってきた。これまでに築いた革新的な技術の一部をオープンソース・コミュニティに開放することで、テクノロジーに貢献したいという。

これらのソフトウェアは世界中の誰でも使うことができる。SPIは「プロジェクトを手掛けるチーム・メンバーは、コードを使用したいと思う人に援助を惜しまないつもりだ。コミュニティはもっと大きくなり、それとともにコードも改良されていくだろう」と語る。オープンソースにより、映像界もより大きな進化を遂げるかもしれない。各ソフトウェアの概要は下記にまとめているほか、詳細についてはWebサイトを参照してほしい。

ちなみに、これまでプロダクションがオープンソースでソフトウェアを提供した先駆けは、ILMが2003年にリリースした「OpenEXR」。これはLightwaveやAfter Effects 7 Professional、Photoshop CS2などでサポートされている16ビットのフローティング・ポイント・ファイル・フォーマット・システム。これまでに映画「ハリーポッターと賢者の石」、「メン・イン・ブラック2」などで使われている。

1.レンダリング用のシェーディング言語「Open Shading Language(OSL)」
OSLはアドバンス・レンダーのアルゴリズムで、ラジアンスなどに特化したプログラム言語(C言語に似ている)。OSLは扱いやすいC++のAPIを備えたライブラリを含んでいるので、既存のレンダラーやパッケージ、画像処理ツール、その他のアプリケーションに簡単に取り込むことができるだろう。またソースコードのカスタマイズや、レンダラー特有の拡張や変更、GPUやその他の特別なハードウェア向けのカスタムバックエンドの開発も可能だ。

2.ボクセル・データのストレージ・ライブラリ「Field3d」
Field3dはボクセル・データを保存するオープンソースライブラリ。インメモリでもディスクでも同じようにデータを保存できるC++言語のクラス群を提供する。このライブラリは元々SPIが独自で開発し使っていた3つの異なるボクセルデータフォーマットの置き換えとして開発されたものだ。現在も現場で活発に利用されている。

3.カメラ・マスキングのためのプラグイン「Maya Reticule」
Maya Reticule(マヤ・レティキュール)はカメラ・マスキングのためのプラグイン。カメラを通して被写体を見た時にフィルムバックや絞り等様々なマスクを表示させることができる。さらに前もって定義した焦点距離等のパラメータの値を好きな場所に表示することや、好きな文字を表示させることも可能だ。元々はspReticleLocという名前で開発されており、カメラに目盛りを表示させるためのMayaのC++プラグインとMELスクリプトだった経緯を持つ。

4.データベース移行ツール「Scala Migration」
Scala Migration(スカラ・マイグレーション)は、データベースの構造のアップグレードやロールバックを管理するライブラリ。ソース管理システムでデータベース・スキーマとプログラム・コードの同期をとることが出来るので、開発者がローカルで加えた変更をデータベースに反映し、その変更を各開発者がそれぞれのローカル環境に反映することができる。まるで一人でソースコードを管理しているかのように開発できるよう設計されている。このパッケージはRuby on Railsのマイグレイションズに基づいており、プログラムにはScala言語を採用している。

5.C++言語でpythonのようなストリング・ハンドリングを行う「Pystring」
Pystring(パイストリング)はオブジェクト指向のプログラミング言語、Python(パイソン)を模したC++関数のセット。パイストリングはC++で実装されているので、パイソンの処理系なしに便利でおなじみの文字列操作を提供してくれる。C++とパイソンが一緒に使われるような環境でも役に立ってくれるだろう。

opensource.imageworks.com

俳優ヒース・レジャー、最初で最後のMV監督作品はモデスト・マウス「King Rat」

Modest Mouse“King Rat” dir: Heath Ledger
映画「ダークナイト」での凄まじい演技も記憶に新しい俳優、ヒース・レジャー。2008年1月に28歳という若さで急逝してしまった彼が、生前監督したミュージック・ビデオ(MV)のモデスト・マウス「King Rat」が18ヶ月の時を経て公開された。

ビデオの舞台は、スマイル顔の太陽とファンファーレが鳴り響く海の上。鯨やイルカの乗組員が巨大な船で航海している。彼らがおもむろに始めた漁の網にかかったのはなんと人間!海を泳いで逃げ惑う人間達を、鯨が容赦なく狩っていく。オーストラリアでの違法な捕鯨に反対していた、ヒースのメッセージが込められている。

ヒースにとって、本MVは初監督作品。ビデオの青写真は存在していたが、アニメーションは完成していなかったため、ヒースのパートナーだった映画&音楽会社the Massesがその意志を受け継いで制作を行っていた。本作品の共同監督とイラストはDaniel Auber(ダニエル・オーバー)が担当。

このビデオを制作することになったきっかけは、2007年にモデスト・マウスのIssac Brockがオーストラリアを訪れた際に、ヒースがストーリーラインを持ってブロックを訪れたことから始まった。彼らはボートに乗って、このビデオのアイデアを話したという。このMVのスピリッツを守るために、iTunesの売り上げは海洋生物保護団体シー・シェパードに寄付される予定だ。ヒース・レジャーの俳優としての遺作となる映画「ジ・イマジナリア・オブ・ドクター・パルナッサス」(原題)は今年年末に公開予定となっている。

2009年08月19日

デスクトップだけでどこまでクリエイティブになれるか?!「Folder Type」

"Folder Type" dir: Emilio Gomariz
Macのデスクトップを使った「Apple Mac Music Video」、Excelスプレッドシートを使ったロックンロールMV、AC/DC「Rock N Roll Train」に続き、スクリーンショットビデオの新作「Folder Type」が登場!MacOS上で作成した新規フォルダをカラーリングしてタイポグラフィを創り上げ、スクロールバーでアニメーションさせている。監督はスペイン・マドリッドのアーティストEmilio Gomariz(エミリオ・ゴマリス)。作成した新規フォルダの数は22,655にも及ぶ。ゴマリスはもっと派手なアニメーションを制作したいと考えていたが、MacOSが「この操作はいくつかの必要な要素がないため完了できません (Error: -43) 」という奇妙なエラーメッセージを出してダウンしてしまった。おそらくあまりにもたくさんのフォルダがあったため、全てを読み込みきれなかったのだろう…。出来上がったフォントは彼のWebサイトにて公開されている。

■Winのデスクトップが戦場になった!
"Animator vs. Animation II" dir: Alan Becker
デスクトップ・アニメーション作品をもう1つご紹介。2006年にネット上で話題を呼んだ「Animator vs. Animation Ⅱ」だ。Windowsのデスクトップでアイコン同士の死闘が繰り広げられる!登場するのは「選ばれし者」と名づけられ、アニメーションソフトで生まれた棒人間。ソフトウェアを飛び出してデスクトップ画面に殴りこみ、ゴミ箱の中身を散らかしたりFIREFOXのキツネを殴ったりやりたい放題。AOLのキャラクターとのベジエ曲線を駆使した死闘は必見。誰か彼を止めて!監督はUS・オハイオ在住の学生、Alan Becker(アラン・ベッカー)。制作に5ヶ月を要した力作だ。現在2年ぶりに続編「Animator vs. Animation III」を制作中だという。完成が楽しみ!

バドワイザーに続く?!アブソリュートの人力タイポグラフィCM「Anthem」

ABSOLUT "ANTHEM" dir: Rupert Sanders|agency: TBWA Chiat Day New York|Visual effects: Mass Market
バドワイザーの車窓タイポグラフィCM「Lyrics」に続いて、スウェーデンの酒類メーカー、アブソリュートもダイナミックな人力タイポグラフィCM「ANTHEM」を公開。企業理念の「Doing things differently leads to something exceptional(人と違うことをすると、普通では考えられないものが生まれる)」の英単語を、氷河や深い森などダイナミックなロケーションを舞台にした人力アートピースで表現している。

一見CGのように見える大掛かりなセットは、実はこれらは全て手作り!監督はMJZ所属、PumaのプロジェクターCM「Lift」も手掛けたRupert Sanders(ルパート・サンダース)。ポスト・プロダクションはNYの腕利きVFX工房Mass market(マス・マーケット)。

■手作りタイポグラフィのできるまで
ロケーション現場に登場するのは、いずれもアブソリュートを彷彿とさせるモチーフ。まず最初のDOINGは氷河の上。針金で創った大きなアルファベットの骨組みに、手で削られた雪のブロックをはめていった。二つ目のTHINGSのロケーションは、とても静かな森の中。2,000本ものアブソリュートのボトルを吊るし、真下から見ると文字になるようになっている。differentlyは広大な麦畑に麦を編んだ流麗なロゴを制作。LEADS TOは200人のエキストラを起用し、ランタンに火をつけて一斉に空へ離した。簡素な作りのランタンが強風に強いしかな大変な撮影だった。お次のsomethingは屋根の上にビニールのバルーンを浮かべ、最後のexceptionalは試験管やフラスコを組み合わせた実験室の装置で表現している。

オーガニックな素材を使い、アナログなぬくもりが溢れる作品に仕上がった本作品。ビハインド・ザ・シーンはfacebookYouTubeで視聴することができる。

2009年08月20日

環境問題をポップでクリエイティブに考えさせてくれる特選ビデオ

食料自給、エネルギーからリサイクルまで。ポップなビジュアルで環境問題を考えさせてくれる、ホワイトスクリーンおすすめの映像作品たちをご紹介。

■Crushがカナダの食糧自給率アップを訴える「It's Time for Real」
Hellmann’s "It’s Time for Real / Eat Local, Eat Real" dir: Steve Gordon & Crush
カナダの映像プロダクションCRUSHより、カラフルなお野菜アニメCM「It’s Time for Real」が登場。これは農林水産省×GROOVISIONSのコラボ作品「食料の未来を確かなものにするために」と同じく、食料自給率がテーマ。マヨネーズで有名な食品メーカー、ヘルマン社の地産地消プロジェクト「Eat Local, Eat Real」の一環だ。コマ撮りアニメの部分は2つのセットを用意し、20時間かけて撮影した。ここで語られているのはカナダの食料事情だが、日本においても重大なテーマだ。

■20人の映像作家が考える"世界を変える方法"
Challenge Your World "One day..." dir: Mainframe
こちらもカナダ発。エコ・カンパニーのチャレンジ・ユア・ワールドが行うプロジェクト「Challenge Your World 20/20」が今年も登場。「環境問題を解決するための素晴らしいアイデア」をテーマに20人の映像作家が映像作品を制作するプロジェクトだ。クロアチアの映像プロダクションMainframeによる「One Day…」を始め、様々なアプローチの意欲作がVimeoの公式チャンネルチャレンジ・ユア・ワールドWebサイトで公開されている。

■スウェーデンのプロダクションFIDO渾身のエコキャラクター「Giant」
RWE Energy "Giant" dir: Andres Rosas Hott
ドイツのエネルギー会社RWEエナジーのCM「Giant」。地球に降り立った緑の巨人。彼は壊れた電線を直したり、風力発電を作ったり、地球環境を優しく守ってくれる。制作はスウェーデン・ストックホルムのアニメーション・スタジオFIDO。この作品で難しかったところは、人々が怖がらないキャラクターづくりだった。リアルな表情づくりや肌、髪を再現するCG表現の追及は4ヶ月にも渡ったという。

■ペット・ボトルが布にリサイクルされる過程を詩的に描く

"P.E.T Recycling video" dir: pixel8
ペット・ボトルが布にリサイクルされる過程をカラフルなモーション・グラフィックスで描いたコーポレート・ビデオ「P.E.T Recycling video」。企業の概要をきっちり説明しながらもエンタテインメントなことがクライアントの希望だった。監督は香港在住の映像作家pixel8。

8bitビデオ「Fax of Death」からデータモッシュまで、新作ローファイMV選集

ハイ・ディフィニション化著しい映像界へのカウンターパンチか!?ファミコンを彷彿とさせる8bitからわざとデータが壊れたような映像にしてしまうデータモッシュまで、アーティストたちの個性が溢れるローファイ&ロー・ディフィニションな新作MVたちをご紹介!

■8bitMVの新作登場!「Fax of Death」
Laurel Collective "Fax of Death" dir: Joe Lea
UKのアニメーション・ディレクターJoe Lea(ジョー・リー)によるLaurel CollectiveのMV「Fax of Death」はキュートなドット絵8bitMV。UKバーミンガムのアニメMVコンペティション「グレート・アニメーション・チャレンジ」にて優勝した作品だ。ジョー・リーは幼い頃から絵が大好きで、小学生時代に国会議事堂を窓1つ1つまで書き分けたほど。その後アニメーションに魅了された彼はウェストミンスター大学でアニメーションを学び、現在はBlunt Films(ブラント・フィルム)に所属し、CMなどを手掛けている。

■溶解するイメージ「Supernova」
Lawrence Cepstral "Supernova" dir: Siggi Eggertsson
こちらは低解像度化というかフォトショップの「カットアウト」エフェクト的というか、溶解するイメージが不思議な作品。監督は1984年アイスランド生まれ、現在はベルリン在住のイラストレーターSiggi Eggertsson(シギ・エグルトソン)。2007年から1年半ロンドンのデザイン・スタジオ「Big Active」に所属した経験を持ち、ナールズ・バークレー「The Odd Couple」のアルバム・ジャケットのイラストやZune Originalsにデザインを提供するなど国際的に活躍するアーティストだ。本人のWebサイトにてメロウでナイスなイラストの数々を見ることができる。

■正統派データ・モッシュビデオ「INTO THE HILLSIDE」
NEW CASSETTES WON'T LISTEN "INTO THE HILLSIDE" dir: Jason Drake
プロデューサーもこなすNYのマルチメディア・アーティスト、Jason Drake(ジェイソン・ドレイク)。彼のソロユニット「Cassettes Won't Listen」のMVは正統派のデータ・モッシングビデオ。ハープを弾いている人の指や蜂、人やネコの顔がモーフィングするようにうごめく。YouTubeのアーティスト公式チャンネルには彼が精力的に制作したMVが多数アップされているので、このMVが気に入った方はチェックしてみよう。

■アフロ男のアンビエントMV「PLAYAS」
Helado Negro "PLAYAS" dir: Falcon Hawksome
PREFUSE 73のアルバムをプロデュースするなど活躍するロベルト・カルロス・ランゲのユニット、ヘラルド・ネグロのMV「PLAYAS」。アフロの男の髪の色と背景がデータ・モッシュ的にじわじわ変化する、アンビエント映像と監督はマイアミ在住のアーティスト/DJのFalcon Hawksome(ファルコン・ホークサム)。これまでにもCYNE「Pretty Dark Things」など、ローテクなMVを手掛けている。

2009年08月21日

新型ヒューマン・ビートボックス動画「Monkey Jazz」登場

BEARDYMAN & mr_hopkinson "Monkey Jazz"
ヒューマン・ビートボックスの陽気な新型ビデオ「Monkey Jazz」が登場!実際に出る音と画面の構成をシンクロさせて、面白い効果を生み出している。映像を手掛けたのはUKのビジュアル・アーティストmr_hopkinson(ミスター・ホプキンソン)。パフォーマンスは2度にわたりUKのビートボックス・チャンピオンに輝いたビアーディ・マン。彼のパフォーマンスを"ライブ・ルーピング・テクノロジー"なるものを使ってセッション&スクラッチしている。

■超絶日本人ビートボクサー、YouTubeビートボックス大会に登場!
"Daichi for Beatbox Battle Wildcard" 人間ってスゴい!
今年、世界のビートボックス界を揺らした超大型新人、ダイチくん(18歳)を合わせてご紹介。彼が登場したのはビートボックス・バトルの世界大会「Beatbox Battle」のYouTube動画投稿バトル「オンライン・ワールド・チャンピオンシップ」。ドラムのビートからシンセのブリープ音までを完全再現する超絶パフォーマンスで、世界中のオーディエンスを驚かせた。惜しくも優勝は逃したが、「ダイチのほうがスゴい!」と評判を呼び、180万回以上を再生回数を記録。優勝者の女の子(88万回再生)よりも注目される結果に…!

■UKビートボックス界の第一人者、Killa Kela登場
Mentos "Beat It" dir: Guy Manwaring
こちらもビートボックスネタ、メントスの新作CM「Beat It」。舞台はUSのガソリンスタンド。男が椅子に座ってくつろいでいると、ヒューマン・ビートボックスをカマす男が登場。そこでビートボックスバトルが勃発し、口が渇いた男がメントスに助けられる…というストーリー。挑戦者に扮するのはUKビートボックス界の第一人者、Killa Kela(キラ・ケラ)。

祝カンヌ国際広告祭グランプリ!KOO-KI江口カン監督、その演出術を語る

2009年6月、世界最高峰の広告を競う「カンヌ国際広告祭」にて、日本のCMが13年ぶりに金賞を受賞したというニュースが駆け巡った。同広告祭にてフィルム部門で金賞以上を受賞するのは、1996年の日清食品「シーフードヌードル」以来の快挙!それがサガミオリジナル002のキャンペーンCM「LOVE DISTANCE~僕らは、10億ミリ離れていた。~」である。監督はレペゼン福岡、モーショングラフィックスの老舗映像プロダクションKOO-KIの江口カン氏。これまでNike「Cosplay」や東京オンリーピック公式競技「ロッカールーム」など、個性的なCM、ショートフィルムを数多く手掛ける江口氏に演出術を聞いた。

■福岡にこだわる理由
kooki.jpg
江口カン:1967年福岡県生まれ。CMや短編映画、演劇の演出など、エンターテイメント性の高い作品をジャンルにとらわれず幅広く手がける。YouTubeで公開された Nike iDのCM「Nike Cosplay」は爆発的な盛り上がりを見せ、カンヌ国際広告賞ほか数多く受賞。KOO-KI(旧:空気モーショングラフィックス)は1997年福岡にて設立。現在は18名が在籍しており、ディレクター7人、CG、モーション担当が7人と、デスク、制作、マネージャーらによって構成されている。
――KOO-KIを始めたきっかけを教えて下さい。
大学時代の友人と卒業後に集まって、「バンド作るみたいに会社作ってもいいんじゃない?」というノリで始めました。お互いに当時の状況にフラストレーションがあったんでしょうね。結成当初から「いい映像を創っていれば、どこにいてもやっていけるはず」という信念があって、今はほぼ意地になってますけど(笑)、福岡に拠点を置き続けています。福岡は住みやすいし、ご飯もおいしいし、キャバクラ嬢も性格いいし言うことない(笑)。

――東京から見ていると、すごく楽しそうにお仕事をされている感じがします。
そうやってうらやましがらせたくって。白鳥のように水面下ではすごい足掻きしてますよ(笑)。福岡で活動し続けられる一番大きな理由は、福岡人の気質でしょうね。福岡の人は感性もそこそこ高いし、見栄っ張りというか、制作費が少なくても東京に負けないものを作りたい人が多いんです。

――東京に拠点を移すという選択肢もあったと思うのですが?
東京にいて仕事をしていると、目指すべきところが東京のナンバーワン、というか東京の“人脈”の中でのナンバーワンになってしまうのが懸念でした。それが福岡にいると、自分が作った作品を外国人が見たら面白いかな?と発想が拡がってくる。モノ作りの人はストイックに色々なものを犠牲にして頂点を目指すのが当然、という空気がちょっと前までありましたよね。僕はそうじゃなくて、自分の気持ちいいところに住んでそこから出てくるものもあると思っています。

■カンヌ広告祭金賞受賞作「Love Distance」とは?
新感覚リアルタイム・インタラクティブ・ドキュメンタリー「LOVE DISTANCE -僕らは、10億ミリ離れていた。-」 dir: 江口カン
「LOVE DISTANCE -僕らは、10億ミリ離れていた。-」は、相模ゴム工業が開発した0.02mmの世界最薄コンドームPRキャンペーンの一環。同キャンペーンではGTの伊藤直樹氏がクリエイティブ・ディレクター、プランナーをつとめ、"恋愛には適度な距離が必要である"のコンセプトのもと、様々なプロジェクトを展開。2008年12月1日より遠距離恋愛中のカップルをそれぞれ東京・福岡から走らせた。2人の連絡手段はメールと10分間のテレビ電話のみ。その模様は男性限定サイト「ある男」、女限定サイト「ある女」で公開され、これらの映像をCMとして編集していった。

――カンヌ広告祭で金賞を受賞したLOVE DISTANCEキャンペーンについてお聞かせください。GT伊藤さんと組まれるのはNIKE「Cosplay」と、「jasari」に続いて3回目ですね。
これまでのプロジェクトでは僕も企画段階から参加していたんですが、今回は「0.02ミリという薄さを表現するために、遠距離恋愛からスタートする」というアイデアが伊藤さんの中ではっきりとあったんです。それもプロジェクトが始まる1年前から。その頃から、「実現したら映像やってよ」って頼まれていたんですよ。

――出演したカップルは本物ですか?
本物です。東京と福岡で遠距離恋愛をしているカップルを公募して、ビデオ・オーディションで選びました。

――なかなか個性的な2人ですよね。彼らを選んだ決め手は何でしたか?
オーディションの中で、決定的な瞬間があって。お互いの良い点と悪い点を言ってもらった時に、男の子が「こいつの悪いところは屁が臭いんです」って言ったんです。そうすると女の子が「あんたバカやないの」って大笑いして(笑)。これは彼らの愛は表面的じゃなくて深いものだなと。彼らだったら24日間1,200キロ走りきって、いい表情を出してくれるなと確信しました。

――江口監督の"演出術"があれば教えてください。
映像演出においては、僕のなかで3つの柱があります。それはアイデア、構成、表現。この3つがよければ、間違いなく良いものができるんです。今回の僕の仕事は、2人を実際に走らせたドキュメンタリー映像素材を演出してドラマチックにすること。フィクションとノンフィクションのいいとこどりですね。

――24日で1,000キロ走るだけに、素材もドラマチックになりそうですね。
もう人間の素材としては最高のものが用意されているんですよ。長距離を走るうちに色々なことが起こるだろうし、本物の表情が出るとは思う。とはいえ、彼らは演技の素人なので、2人が最後に大阪城で会う、一番のヤマとなるシーンはどうしてもワンテイクで成功させたい。そのためには彼らの気持ちを追い込む段取りが必要でした。

――それはどのような方法に?
大阪城に2人が到着しても、なかなか会わせません(笑)。24日間ずっと離れてて、やっと同じ場所に来て、相手がいるのは知ってるのに。わざと「大変だったよね、会いたかったよね」なんて思い出話をする。もうたまんないと思いますよ!いよいよ会わせる時も、いきなり抱きついちゃダメだと。まずは距離を置いて見詰め合ってくれ、と頼みました。そうしたら物凄くいい表情が出ました。あれは本物じゃないと出なかったと思います。その表情が撮れた時に、この仕事は勝ったと思いましたね(笑)。
"LOVE DISTANCE - DEC 24 Documentary" これがサディスティック演出のたまもの! 12月24日 大阪城にて再会の2人の様子。

――じらしますね~!他にこだわった所は?
花火のシーンを入れるのが構成として重要でした。CMの流れとしては、2人が抱き合う前の表情から抱き合うシーン、最初は笑ってた男の子が泣いちゃって、最初は泣いてた女の子が逆に男の子を"よしよし"ってしてあげる。観客の感情が最高に盛り上がったところで花火が上がり、感情も爆発するんですよ。映像がますますドラマチックになる。

――見る方の感情も細かく計算されているんですね。
大阪城が文化財のため花火は実際には上げられなかったので、そこだけCGなんです。もし実際に上げられたら、2人が「えっ?!」って驚く表情も撮れてよかったと思うんですけどね。それだけが心残りです。

――海外の反応はいかがでしたか?
僕は授賞式には出席してないのですが、授賞式はビデオで見ました。するとまず1回目の拍手喝采が花火のシーンで来て、0.02という数字が出てコンドームのCMだということを明かすシーンで2回目の拍手が来たんです。ここが広告的な見せ所ですからね。僕の演出のまったく狙い通りの反応で、鳥肌が立ちました。

■常にドラマを!
NIKE「Cosplay」 dir: 江口カン
――NIKE「Cosplay」は、YouTubeでは140万回再生のバイラルビデオですね。江口監督は、エンターテイメント性のある作品作りを心がけているように思えます。
僕はもらった企画をぶっ壊しながらやってます(笑)。あまり器用なほうではないので、自分が面白いと思えないものはできないし、きれいにまとめることができないんです。

――TVCMとインターネットの映像では違いがありますか?
今の仕事はTVCMが中心なんですが、インターネットで見る映像はちょっと違いますね。バイラルビデオというのは、事件性が重要なのかなあと思います。

「Cosplay」も、そこにドラマを埋め込んだつもりです。スーツという色のない服を着ている人を集団で捕まえて、服を全部引っぺがす。やってることはいじめですけど(笑)、結果的には彼も喜びを感じている。追いかける方も、好意的に仲間に取り込もうとしているので、そこにコミュニケーションが生まれる。僕は「気づき」と呼んでいます。これがドラマなんです。バイラルだと単に変な映像になってしまいがちですが、それは避けたいんです。

――動画共有サイトでもてはやされる素人映像などについてはどう思われますか?
僕はあの手のくだらない映像も大好きですよ(笑)。脅威は感じますけど、僕は根が真面目なので、しっかりしたものしか残らないと思っています。世の中には辛いことがいっぱいありますから、笑える一発コンテンツも大切だと思いますが、面白いだけでは後に何も残らない。誰でも映像を創れる時代で、プロとアマチュアの差は何か?それは、ドラマをしっかり描くことと、エンタテイメントを両立させた映像を、継続して創り続けること。毎回人を楽しませることができるかどうかが、プロのアマチュアの差だと思ってます。

■最新作は、何にもやってないのに、なんだかいいCM。
――最新作は、中田英寿出演のJAL CM「旅」ですね。
この作品は企画から手掛けました。タイトルは「旅」!ドキュメンタリータッチで、ヒデがホテルで荷物を詰めて、空港について、チェックインするだけ。説明もナレーションも一切ない。何にもやってないのに、なんだかいいCM。こういうCMが増えると、日本もいいところになるんじゃないかと思いますね。

画のトーンは学生時代にハマっていたヨーロッパ映画などに影響されている江口監督。実はジャッキー・チェンと映画「ダーティ・ハリー」をこよなく愛するアメリカ派。今後はテレビドラマや映画も精力的に手掛けていきたいと語ってくれた。ちなみに、夢は香港で映画を撮ることだそう。きっと最高のエンタテインメント作品になるはず!実現を楽しみにしています!

5つの質問 一問一答
Question 1: 影響を受けたものを教えてください
ジャッキー・チェンとダーティーハリと芸工大
Question 2: この職に就いたきっかけは?
自由!
Question 3: 一番好きな映画は何ですか?
今年はグラン・トリノ
Question 4: 作業場のまわりに必ず置いているものベスト3は?
水性ペン(ずーっと同じ商品を使っている)、ポストイット、ノートパソコン
Question5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
自転車で旅。でも一番はやっぱり映像!!

2009年08月22日

新宿テアトルタイムズスクエア閉館。「時かけ」など、最後のクロージング特集上映!

「時をかける少女」 dir: 細田守
東京・新宿のテアトルタイムズスクエアが、2009年8月30日(日)に閉館。2002年4月のオープン以来、7年間にわたって親しまれただけに、閉館は寂しい限りだが、これまでの感謝の気持ちを込めて8月22日(土)より8月30日(日)まで、特別プログラムでの「クロージング特集上映」が開催される!

ラインナップは映画史に残る名作から、近年評価が高かった話題作まで、バラエティに富んだ14本。Webサイト「映画生活」上にて「もう一度テアトルタイムズスクエアのスクリーンで観たい映画」として応募があったものから選ばれた10タイトルだ。8月23日(日)は宮崎駿監督の「ルパン三世 カリオストロの城」、8月24日(月)はビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」、そして8月29日(土)には細田守監督「時をかける少女」からクリストファー・ノーラン監督「ダークナイト」まで、人気タイトルが目白押し。しかもお値段1,000円というお値打ち価格!「あの名画をもう一度」という映画ファンから、「映画館で観たことがない」というヤングたちまで、テアトルタイムズスクエアに集合しよう!

■テアトルタイムズスクエア クロージング特集上映
日程:8月22日(土) - 8月30日(日)
時間:上映作品によって異なる
入場料:一般・大学/専門生・シニア 1,000円、高校生以下 500円
チケット:電子チケットぴあにて発売中
会場:テアトルタイムズスクエア
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤタイムズスクエア12階

オランダの飾り窓からやってきた不思議なジュエリー スザンネ・クレム「Frozen」展

Mutation.jpg
スザンネ・クレム:1965年、スイス・チューリッヒに生まれる。スイスの美術学校で学んだ後、1993年よりオランダ・ユトレヒトの学校への入学を機にオランダに移住。現在は、アムステルダムを拠点に制作活動を行う。
オランダ・アムステルダムの観光名所「飾り窓地区」が、従来のイメージを刷新するためのプロジェクト「レッド・ライト・デザイン・プロジェクト」を行っている。これはジュエリー・デザイナーに飾り窓付きのアトリエを一年間限定で貸し、周囲の環境からインスパイアされた新作ジュエリーを毎月公開アトリエで発表するアート・プロジェクトだ。

このたび、東京・恵比寿のギャラリードゥポワソンにて、このプロジェクトに参加するジュエリー作家スザンネ・クレムが個展「Frozen」を開催する。クレムは現在はアムステルダムを拠点に国際的に活躍しているスイス人アーティスト。自然からインスピレーションを受けたイメージの断片を、俳句のように無駄を削ぎ落としたミニマルな形で表現する。今回発表する新作「Frozen」は、植物のはかなさを永遠に凍り付かせたような、真っ白なジュエリーのコレクション。花や果実などのモチーフを、電気コードの外側などに使われる合成樹脂を素材にして表現するユニークな作品だ。見る者の想像力を刺激するようなストーリー性のあるジュエリーに触れてみては?

Susanne Klemm 「Frozen」展
日程:2009年8月21日(金) - 9月6日(日)
時間: 12:00 - 20:00
休館日:なし
入場料:無料
会場:ギャラリードゥポワソン
〒150-0013 東京都市渋谷区恵比寿2-3-6 B1F
問合せ:03-5795-0451

2009年08月23日

目指せ写真集出版!リトルモア&BCCKS「第2回写真集公募展」

bccs2009.jpg
Webの便利さと読書の感覚を合わせ持つWebサービスBCCKSの写真公募展「LittlemoreBCCKS 写真集公募展」が今年もやってきた!

本イベントは昨年より、出版社のリトルモアとBCCKSが共同でスタート。web上で写真を編集し、デザインすることが出来るBCCKS専用フォーマットを使ったオリジナル写真集を募集する。昨年開催した「第1回写真集公募展」には、600作品を超える応募があるなど大きな注目を集めた。今年の審査員は祖父江慎、平野敬子、町口覚らのデザイナー、川内倫子、ノニータ、藤代冥砂らの写真家たち。大賞の作品はリトルモアより写真集として出版されるだけでなく、大賞以外でも入賞作品が出版社の目にとまり出版化されるなど、この公募展から新しい才能が発掘されているコンペティション。次は君の写真集が出版されるかも?!

LittlemoreBCCKS 第2回写真集公募展
応募締切:2009年10月26日(月) 22:00受付終了
応募資格:不問
応募作品:「写真集専用フォーマット」を使用した写真集
エントリー料金:無料
応募方法:会員登録後、フォーマットにしたがって応募
発表:2009年11月27日(金) 最終審査発表
問合せ先:問合せフォーム

アジア最大規模のデザインイベント「グッドデザインエキスポ」開催

GDexpo2009.jpg
会場グラフィックはタイクーングラフィックス、会場で上映されるコンセプトムービーはWOW Inc.が手掛ける
"Gマーク"で知られるグッドデザイン賞が贈る、アジア最大規模のデザインイベント「グッドデザインエキスポ」が今年も東京ビッグサイトにて開催。昨年はデザイン関係者から普通のファミリーまで約30,000名が来場。身近な生活用品から乗用車や建築まで、あらゆるデザイン製品が会場に並ぶ。

会場では2009年度グッドデザイン賞の二次審査対象2,000点以上が紹介され、時計や家電から乗用車、業務用機械、建築まで、あらゆるジャンルのデザインが一堂に集結。8月28日(金)にはオープニングイベントとしてmoonbell × 珍しいキノコ舞踊団 × d.v.d によるライブパフォーマンスが、8月29日(土)にはグッドデザインエキスポ2009空間プロデューサーの谷川淳司(JTQ Inc.)とタイクーングラフィックスのデザイントークが、8月29日(土)にはFON、EYE-FI、CHUMBY、POKENの"中の人"が語る「ゆるゆるがじぇっとないと in GOOD DESIGN EXPO」が開催される。ちなみに、グッドデザインエキスポ2009の入場料が半額(1,000円 → 500円)になる割引券がWebサイトにて配布中なので、忘れずに持っていこう。
■「 グッドデザインエキスポ 2009(GOOD DESIGN EXPO 2009)」
主催:財団法人日本産業デザイン振興会
日程・時間:
8月28日(金) 18:00 - 21:00
8月29日(土) 10:00 - 21:00
8月30日(日) 10:00 - 16:00
※各日とも入場は終了の30分前まで
入場料:1,000円(3日間共通)/中学生以下無料
会場:東京ビッグサイト 東展示棟 東5、6ホール
〒135-0063 東京都江東区有明3-21-1

2009年08月24日

レッドブルの段ボール車でチキチキレース!LESS RAINプレゼンツ「Soapbox Racer」

readbulsoap2.jpg
「Red Bull Soapbox Racer(レッドブル・ソープボックス・レーサー)」
夏休み、冒険し足りない方にぴったりのスリル溢れるWebサイト「Red Bull Soapbox Racer(レッドブル・ソープボックス・レーサー)」がレッドブルより登場!これはデジタル・デザイン・エージェンシーLESS RAINによる、爽快感たっぷりのレース・ゲーム。それでは一緒に遊んでみよう。

■めっちゃ早そうなマシンをカスタマイズせよ!
reddbullsoap.jpg
サイトでは3D Flashペイントツールを使い、車の形からカラーリングをカスタマイズすることができる。車体の材質(木、スチール、ダンボールなど)を選んで、ノコギリで思い思いの形にカットする。マシンの形状はもちろんタイムに影響するので気をつけよう。続いてはペイント。疾走感溢れるストライプを入れるもよし、バンパーにステッカーを貼るもよし、思い思いのデコレーションを施して自分だけのマシンをチューンナップする。

■コースを選んでドライブ!
readbull3.jpg
マシンが完成したら、雪景色のアルプスの絶景など、お好みのコースを選ぼう。キーボードの矢印キーを駆使して障害物を避けながら坂道を駆け下りろ!相手に勝つとカスタマイズ用ステッカーをゲットできる。

このレースは会員登録しなくても遊ぶことができるが、右上のREGISTRATIONから名前とメールアドレスを登録すると、「運転免許証」がもらえ、自分の写真をアップしたり、自作マシンでプレイしたり様々な楽しみ方が出来る。アカウントは国ごとにエントリーされているので、ちょっとしたインターナショナルレースになっているのも面白い。

「ソープボックスレース」とは、エンジンを積まないハリボテの車で坂道を駆け下りてスピードを競うアメリカ発のカーレース。実際のレース「Red Bull Soapbox Race」もレッドブルがスポンサードし、世界中で開催している。エンジンはなくても、チューンナップ次第では時速50キロを超える車もあるという。いわば鳥人間コンテストのカーレース版だ。ゲームでソープボックスに魅了された貴方は、ホンモノのソープボックスレースにチャレンジしてみよう!

■前作「フルクタグ フライト クラブ」も注目
LESS RAIN×レッドブルといえば、2008年のCLIO賞など、各広告賞のインタラクティブ部門にて多数の受賞を果たしたWebサイト「RED BULL FLUGTAG FLIGHT LAB (Red Bull フルクタグ フライト クラブ)」。紙飛行機の制作&フライトシュミレータができるアナログな質感のインターフェースに工作のワクワク感がミックスされた楽しいサイトだった。未体験の方は、こちらもぜひプレイしてみよう。

Red Bull Soapbox Racer(レッドブル・ソープボックス・レーサー)
RED BULL FLUGTAG FLIGHT LAB (Red Bull フルクタグ フライト クラブ)

売れっ子エレポップ・アーティスト、カルヴィン・ハリスの女体シンセ・プロジェクト

"Humanthesizer" dir: Phil Clandillon、Steve Milbourne
UKの人気エレクトロポップ・アーティストCalvin Harris(カルヴィン・ハリス)が、とっても興味深い「女体シンセサイザー」こと「The Humanthesizer(ヒューマンセサイザー)」の実験を行った。水着美女にあやしいペイントを施し、体をタッチして音楽を奏でているのだが…!?

これはカルヴィン・ハリスのニューシングル「Ready For The Weekend」のプロモーション。仕掛け人はソニー・ミュージックのクリエイティブ・チームPhil Clandillon(フィル・クランディオン)とSteve Milbourne(スティーブ・ミルボーン)。彼らはAC/DCのアスキーアートMV「Rocks the Office」を手掛けた人物でもある。

■ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生によるテクノロジー
"Bare Conductive"
プロジェクトではロイヤル・カレッジ・オブ・アートのインダストリアル・デザイン科学生4人とコラボレーションし、彼らが開発した「Bare Conductive(ベア・コンダクティブ)」というテクノロジーを使用している。ベア・コンダクティブは電気ショックなしに電流を流すことができる、肌に安全な伝導性インク。体にペイントして電気信号を伝えることができる。

今回は床にベア・コンダクティブのインクを縫った34個のパッドを敷き、電気信号を交流させることで音を鳴らす仕組みを作った。演奏者はパッドの上でダンスしたり、他の人とタッチすることで音楽を奏でる。振り付けもバッチリ行ったようで、曲もパフォーマンスも見ていて楽しいプロジェクトになった。フィルとスティーブはベア・コンダクティブのテクノロジーをブログで見て以来ずっとコラボレーションしたいと願っており、今回カルヴィンの曲とぴったりだということで遂に実現したという。

ビデオでは、ハリスも手にインクを塗って参加。金髪も黒髪も白人も黒人もアジア人も女の子なら誰でも大好き…という楽曲「The Girls」のヒットで知られている彼だけに、女の子にインクをぺたぺた塗って楽しそうだ。クリエイターの語るビハインド・ザ・シーンはこちら

2009年08月25日

パルチザンのヒロ・ムライ監督、新作MVはカニエのカバー曲!「Heartless」

The FRAY "Heartless" dir: HIRO MURAI|animation: TITMOUSE
パルチザン所属の映像作家、ヒロ・ムライ監督新作MV「Heartless」が登場!USデンバー出身のバンド、The Frayによるカニエ・ウェストのカバー曲(iTunesのみのリリース)。ブロック・パーティの「Signs (AVH remix)」では女性の股についた真っ赤な口がリップシンクするというかなりぶっとんだ映像を見せてくれたヒロ監督。今回は学校の授業中、少年がノートに描いた心臓くんなどのラクガキが勝手に動き出して冒険するドラマを見せてくれる。アニメーションはLAのアニメプロダクションTitmouseによるもの。

ヒロ監督は東京生まれ。幼少の頃から絵を描いていたという。9歳の時にLAに移住し、 USC映画学校に進学。USC在学中にエース・ノートン監督ら友人たちと映像プロダクション「Commondeer Film」を設立した。このプロダクションはノートン監督の寝室をオフィスとして使用し、週末などを利用して40以上のMVを制作したやり手プロダクションであった(ノートン監督はこの活動が目に留まり、2003年パルチザンに所属)。

Bloc Party "Signs (Armand Van Helden Remix)" dir: HIRO MURAI
これまで手掛けた作品は、書き割りセットと実写を巧みに使って非日常カーニバル感を演出したthe Break and Repair Method「You Won't Be Able To Be Sad」など、どれもシンプルなアイデアをインパクトある映像に創り上げたもの。現在世界の映像ファンから注目される監督の今後の新作にもぜひ期待したい!

永遠にわかりあえない?! 男VS女のバトルCM!

男性はテレビとゲームとサッカーが、女性はスイーツとおしゃべりが好き…そんなステレオタイプはどうやら世界共通のよう。ヒートアップする男VS女のバトルCMをご紹介!

■女心をときめかせるのはチョコレートだけ?「You're Right」
Cadbury "You're Right" dir: Nico & Martin
こちらはアルゼンチン発、キャドバリーのCMシリーズ。女心の盛り上がり度がチョコレートの数によってわかる「チョコレートメーター」を画面に搭載。「君が正しかったよ」、「今まで2人の時間を大切にしなくてごめん」と彼が言うたびにメーターがぐんぐん上がる。しかし「君ともっと一緒の時間を過ごすため」だというプレゼントの中身は…!「男はキャドバリーのチョコレート1枚にも値しない」というオチ。

■トラクター監督、男と女の仁義無き戦い「Battle」
Mail On Sunday"Battle" dir: Traktor
Traktor監督による、UKの新聞Daily Mailの日曜版CM「Battle」。男と女が二手に別れ、まるで映画「300」のような戦いを繰り広げる。まずは女性軍がTVのリモコンをへしおって宣戦布告。男性軍はサッカーボールの雨あられで応戦するが、女性軍のハンドバッグ爆弾によるメイク道具攻撃でたじたじに…。でも日曜に届く女性用、男性用の新聞で仲直りというストーリー。どこまでも大げさなダイナミックバトルが笑える。細部までこだわりぬかれたディテールは何度見ても見飽きない。

■アブソリュートな世界では…
ABSOLUT "IN AN ABSOLUT WORLD, Men and women would understand each other"
ABSOLUTのキャンペーン、「IN AN ABSOLUT WORLD」の一編より。アブソリュート(完全、完璧)な世界では、男と女がわかりあうことができる、をテーマに、男女の会話のウソを暴きだす。「僕もヨガ大好き!(本当は一度だけ)」、「犬が欲しいわ(子供が欲しいわ)」、「あとで話そう(その話はやめよう)」など、"あるある"エピソードが盛りだくさん。

■電話の向こうにウソが見える「TELLING LIES」
"TELLING LIES" dir: Simon Ellis
こちらは「IN AN ABSOLUT WORLD」の元ネタ?UKの映像作家Simon Ellis(サイモン・エリス)のショートフィルム「TELLING LIES」。前日クラブで浮気したことを彼女にとがめられてキレる主人公。すると彼女が自分の友人と浮気したと告白し、友人に電話をしてみるが…。電話口の音声とは裏腹の本音が字幕で映し出される。このうえなくシンプルだが、緊張感とユーモア溢れる作品となっている。

■女性よ、男性よ、団結せよ!「Nike Men vs Women Challenge」
Nike "Nike Men vs Women Challenge" dir: Tim Godsall|agency: 72andSunny
そしてこちらは、Nike+のCM「Nike Men vs Women Challenge」。これはiPod nanoなどと連動して運動データを記録するランニングシューズNike+の機能を使用し、男女に分かれてWebサイトで合計走行距離を競う。2008年には男子が参加人数で勝利をさらっていった。ハリウッド女優エヴァ・ロンゴリアやサッカー選手のフェルナンド・トレスも出演している。ちなみにNike+では「The Human Race 10K」を2009年10月24日(土)に開催。現在Webサイトにて申し込みを受け付けている。



2009年08月26日

ほとばしるゴージャス感とライブ感!田中秀幸監督に聞く、新作ソフトバンクCM「Smap大移動編」

softbanksmap.jpg
ソフトバンクCM「Smap大移動編」 dir: 田中秀幸 視聴は公式Webサイトにて
現在ヘビーローテーション中のCMといえば、田中秀幸監督のソフトバンクCM「Smap大移動編」。Smapの五人がきらびやかなホテルからラグジュアリーな階段、オーディエンスが盛り上がるライブステージ、さらに芝生の広がる草原までと、相当な移動距離をワンカットで踊り抜ける。なんと実際に総面積1500㎡、全長75メートルという巨大スケールのセットを組み、USからやってきたダンサーらエキストラを約300人起用した日本CM史上指折りのダイナミック・スケール!この超ド級CMのビハインド・ザ・シーンを田中監督に聞いた。

■ゴージャスでLIVE感とドキュメンタリー感溢れる映像
――このCMの監督の仕事を受けていかがでしたか?
以前ソフトバンクのキャメロン・ディアス、ブラッド・ピットを起用したキャンペーンシリーズに関わらせて頂いていましたが、このバトンタッチを果たして上手く演出できるのか不安でした。しかし、音楽がグランドファンクのロコモーションに決定して以降、迷い無く撮影準備を進められるようになりました。歌詞が今回のキャンペーンの趣旨にピッタリだったということもありますが、いい音楽はいい脚本よりもイメージを想起させてくれる場合があるのだと実感しました。

――かなり大規模のCMですが、どこから作業を始められたのでしょうか?
制作は、まず音楽に合わせたCGのプレヴィズ(映像コンテ)作りから開始しました。プレヴィズ作りにはなるべく沢山のスタッフに参加してもらい、人が30秒60秒で移動出来る距離をはじめ、セットデザイン、照明プラン、撮影方法、エキストラの数等、全てプレヴィズ上でアイデアを出し合っていきました。コレオグラファーにもプレヴィズの映像を見せて振り付けを考えてもらいました。ラストカットの白い犬の建造物はフェイクですが、それ以外はすべてワンカットのライブで撮影しています。

――CMの一番の狙いはどこですか?
一見ゴージャスなんだけど、その中にLIVE感とゆうかドキュメンタリー感がある映像にしたかったんです。 その方がSMAPにさらに存在感を与えることができると思ったからです。撮影自体がイベントやお祭りみたいな感じがして、総勢300人ぐらいの人が一丸となってCMを作るドキュメンタリー。そんなニュアンスを映像から感じられるようにしたつもりです。

■振り付けもセットも手を抜かない!
今回振り付けを担当したのは、マイケル・ジャクソンやビヨンセ、そして映画「ドリームガールズ」の振り付けを手がけたファティマ・ロビンソン。コーラスガールでさえ、アメリカから呼び寄せた本場のダンサーを起用する力の入れよう!美術にもかなりのこだわりが発揮されており、ホテルの廊下&ロビーのセットはラスベガス屈指の豪華カジノホテル「べラージオ」をモチーフに創作。黄金の光沢を放つ大小5つのシャンデリアや、廊下の壁に並ぶアンティークなろうそくたてなどは美術スタッフ選りすぐりの逸品が用意された。

構成からセットまで、細部にいたるまでこだわりぬかれた珠玉のCMをご覧あれ!

パトリック・ドーターら、映像作家を刺激するグリズリー・ベアのこだわりMVワールド

ブルックリン出身、WARP RECRDS所属のドリーミー・ポップバンドGRIZZLY BEAR(グリズリー・ベア)。ドリーミーなポップスで、世界6カ国のアルバム売り上げチャートでトップ30にランクインを誇る世界的人気バンド。これまでエンサイクロペディア・ピクチュラやパトリック・ドーターらのトガりまくった映像作家とアバンギャルドなMVを生み出してきたグリズリー・ベアの、栄光のフィルモグラフィをご紹介!

■第一弾は東欧アニメのような「CENTRAL & REMOTE」
"CENTRAL & REMOTE"(2007) dir: Jesse Ewles
カナダ・トロントの映像作家、Jesse Ewles(ジェシ・エウルス)による第一弾MV。幻想的なサウンドにあわせて、顔が花になった男を東欧アニメのようなコマ撮りのタッチで描く。エウルスは他にもOf MontrealのMV「An Eluardian Instance」など、インディ系のMVを手掛けている。

■鬼才エンサイクロペディア・ピクチュラによる「KNIFE」
"Knife" (2007) dir: Isaiah Saxon and Sean Hellfritsch of Encyclopedia Pictura
お次はビョークの3DMV「Wanderlust」でおなじみの鬼才エンサイクロペディア・ピクチュラによる「KNIFE」。舞台は砂漠。「猿の惑星」のようなレトロフューチャーな世界に現れる頭部が大きい不気味な男と謎の機械。一編のシュールな短編を映画をみているような、エンサイクロペディア・ピクチュラらしいMV。これらのセットは全て一から創り上げ、地獄のような暑さのデス・バレーで撮影を行った。他にもスタジオでグリーンバック撮影なども行っている。これらのビハインドザシーンがエンサイクロペディア・ピクチュラWebサイトにて公開されている。

■パトリック・ドーターズ監督の不気味な「Two Weeks」
"Two Weeks"(2009) dir: Patrick Daughters
「Knife」以来のオフィシャルビデオは、ファイスト「1234」などを手掛けるパトリック・ドーターズ(Patrick Daughters)監督のMV「Two Weeks」。まるで腹話術人形のような出で立ちで教会に座るメンバー達。美しい歌声と裏腹に、映像はどんどんヒートアップ。テッカテカの顔から発光、そして花火まで…!なんとも不気味だがなぜか目が離せない不思議な作品だ。

■オフィシャル版をしのぐ人気?!ゲイブ・アスキュー版「Two Weeks」
"Two Weeks"(2009) dir: Gabe Askew
そしてこちらが現在ネットで話題沸騰中、オフィシャル版をしのぐ人気を誇るファンビデオ版。カリフォルニアのCGクリエイター、Gabe Askew(ゲイブ・アスキュー)の作品だ。アパートの廊下、スシバー、ハイウェイからのどかな畑まで、目まぐるしく移り変わる舞台を2Dと3Dと実写をミックスした立体紙芝居で表現したハイクオリティなもの。制作にかかった期間は4ヶ月(仕事の空き時間と週末を費やして)。

ちなみに「Two Weeks」にはUSシカゴ在住のデザイナー、J Tyler Helms(J・タイラー・ヘルムス)によるフランスのカルト映画「赤い風船」(1963年)とのマッシュアップ・ビデオ版もある。彼らのサウンドは、映像作家のインスピレーションを刺激してくれるのかも?

2009年08月27日

中国の3DCGクリエイター事情とは…?点心カンフーアニメ「スーパー・バオジVSスシ・マン」

"Super Baozi vs. Sushi Man" dir: Sun Haipeng 敵役が鮨なのに特に意味はないそう。
おそらくホワイトスクリーンで初めてとなる、フロム中国の3DCGアニメ作品「Super Baozi vs. Sushi Man」をご紹介!点心キャラクター、スーパー・バオジ(包子)くんが主人公のカンフー・アクションアニメだ。ユニークなキャラクターと本格的なカンフー技が話題になり、動画共有サイトで大人気。実はこの作品、ブルース・リー主演のカンフー映画「ドラゴン怒りの鉄拳」のワンシーンを完全再現している。たった一人&2年がかりで制作された力作だ。

作者は中国・深センのアニメーションスタジオPuzzle Animation Studioに所属するアニメーターSun Haipeng(サン・ハイペン)氏。このキャラクターが誕生したきっかけは、インターネットの3DCGコミュニティで「包子をCGで作れるか?」と聞かれたこと。技術的にかなり難しかったが、逆にチャンスだと思い、出来上がりに目と口を与えてキャラクター化した。仕事の空き時間に一人で制作していたため、キャラクターデザインからフィニッシュまで2年間が費やされている。

■もっとクリエイティブな環境を!
"Dragon Fist" dir: Sun Haipeng
大学では水彩画を選考していたが、卒業後生活のためにCGを選んだハイペン監督。アニメスタジオの数は増えているが、中国のCG業界はまだ未成熟で、中国のアニメーター同士の輪もあまりない。ハイペン監督自身も、3DCGクリエイターが周囲にいなかったため、独学で習得した。

「アニメとはシンプルでなければならないと思うけど、中国のアニメーションは詰め込みすぎているからあまり好きじゃない。欧米のCGアニメーション技術はすごく高いと思う。彼らには成熟した市場も、表現の自由も実験性も許される環境があるから。中国の企業はクリエイターにもっとカジュアルで気楽な環境を与えるべきだし、中国政府はクリエイティブな環境をつくるべきだと思う。でも、我々には豊かな中国の文化があるから、それを使えばすごいことになると思っているよ」(ハイペン監督 フル・インタビュー記事はこちら

ちなみにハイペン監督が尊敬するクリエイターは、宮崎駿(ストーリーテリング)、新海誠(詩的センス)、ブラッド・バード(映画監督「Mr.インクレディブル」/表現)の3人。「今回やってみて、スポンサーと手伝いのスタッフが必要だと思った。一人ではムリ(笑)」と語るハイペン監督、次回作はさらにパワーアップした作品を見せてくれるに違いない。

ゴンドリーから細野ひで晃まで、アイデア&インスピレーション溢れる「stash58」

Stash 58ダイジェスト映像
夏も終わりに近づき、おうちでゆっくりDVDを楽しむのがぴったりなこの季節。世界中から選りすぐりのCMやミュージックビデオ(MV)をお届けするDVDマガジン「stash」第58号が2009年9月9日(水)リリース!今回もミシェル・ゴンドリーやThe Millらによるアイデアが冴える話題のCMやミュージックビデオなどが盛りだくさん。インスピレーションとイマジネーションがほとばしる、オススメ作品をご紹介!

■ゴンドリーを始め、個性派MVが大充実
stash58_image01.jpg
stash58ではいつにも増してMV作品が大充実。まずはミシェル・ゴンドリー×ポール・マッカートニーのポルターガイストMV「Dance Tonight」。今見ても色あせない名作だ。他、パトリック・ドーター監督、VFXをThe Millが手掛けるGrizzly Bear「Two Weeks」やローガンが6ヶ月も制作に費やしたCG技が冴え渡るダークなMV、N.A.S.A.「A Volta」もさすがの風格。

他、煙草の箱人形がファイヤーダンスを繰り広げるプロディジー「Warrior’s Dance 」、The Millのマクベスとシモン・ロンドランによるアニメーション作品The Dead Piratesの「Wood」、Not to Scale のスティーブ・スコットによる奇妙なアニメMV Birdy Nam Nam「The Parachute Ending」など若手監督の活躍もめざましい。

■TRAKTOR&細野ひで晃登場!
stash58_image02.jpg
CM作品では北欧出身の人気スタジオTRAKTORによるぶっ飛びペンギンCM「FLIGHT OF THE PENGUIN」、MR.HIDEこと細野ひで晃監督(映画「鈍獣」)によるトヨタ・プリウスの人力アニメーションCM「HARMONY」、「MPG」など眼を見張る作品が。他にはYouTubeにコーポレートサイトを移動して話題になったカリフォルニアのエージェンシー、BOONEOAKLEY.COMの脱力アニメーション「HOME PAGE」やBLINKINK所属のトマス・マンコフスキ監督によるメルヘンチックなストップモーションアニメ「SORRY I’M LATE」など、話題作も収録している。常連達のほかにも、フランスのMAGNOL PIERRE(マニョル・ピエール)やトルコのMURAT PAK(ムラト・パク)ら、新世代のビジュアル・アーティストによる作品にも注目!

付録にはAsobi Seksu、The Phenomenal Handclap Bandらの人気バンドを抱えるブルックリンのレーベルFriendly Fire Recordingsより8曲を収録。ブルックリンの最先端サウンドを聴いてみよう。ご予約、詳細は公式サイトにて。

「stash 58」
stash58_product_shot.jpg
ご予約・ご購入はこちら
発売日:2009年9月9日(水)
商品番号:NODS-00058
収録分数:本編:約87分
特典映像:合計約36分 [BEHIND THE SCENE:約36分]
制作年:2009年 製作国:カナダ
付録:Friendly Fire Recordings のサンプル楽曲 (MP3)、40ページ・ブックレット
発売元:Stash Media Inc. 販売元:(株)ニューズベース

2009年08月28日

ケタ外れのファミコン・ワールド・レゴアニメ登場!「8-bit trip」

「8-bit trip」 dir: Rymdreglage
1,500時間という気の遠くなるような時間をかけたストップモーション・アニメ「8-bit trip」が話題を呼んでいる。チップチューン・サウンドにのせて、Pong、マリオ、テトリス、パズルボブル、パックマンなど懐かしのファミコンゲームの世界が繰り広げられる陽気な作品だ。レゴのパイプラインをくぐり抜けたりと凝ったカメラワークを見せてくれる。作者はスウェーデンのクリエイティブユニットRymdreglage(リムドレグレッジ)。この作品ではアニメーションをThomas Redign(トーマス・リダイン)、音楽をDaniel Larsson(ダニエル・ラーソン)が手掛けている。

■レゴの映画化計画が進行中!
lego-house.jpg
これはレゴで家を建ててしまったBarnaby Gunning(バーナビー・ガニング)氏の邸宅。彼のインタビューはこちら
ちなみにレゴといえば、只今ワーナーが映画化のプロジェクトを進行中。「トランスフォーマー」や「G.I.ジョー」など、玩具ネタの映画が大ヒットを飛ばしている中、遂に世界中の人が知っているレゴがスクリーンに登場することになった。プロデュースは映画「ターミネーター4」を手掛けたダン・リン。これまでも映画化のプランはあったのだが、レゴ側がブランディングを守るために決して首を縦に振らなかった。今回は脚本家とプロデューサーがレゴ社の精神「楽しい要因、創造性と想像力には国境はない」を打ち出した映画のアイデアを持ち込んだため、実現できたという。

サイモン・エリス監督のインタラクティブ動画登場!「Choose A Different Ending」

"Choose A Different Ending: start" dir: Simon Ellis
YouTubeのアノテーション機能を使ったインタラクティブ・ビデオ「Choose a Different Ending」が登場。ユーザーは主人公の青年の視点になり、ムービーの最後に現れる選択肢をチョイスしてストーリーを進めていく。スタートは自宅から。友達に誘われて外出する主人公。さて、ナイフは持っていく?それとも持っていかない?君の未来が何気ない選択がにかかっている…!

実はこれはロンドン警察による、ナイフ犯罪防止キャンペーン。武器を不必要に持ち歩いたり、悪い仲間とつるんだりすることで犯罪に発展したり、生命を脅かされるリアルなストーリー。本作の監督は「TELLING LIES」でもご紹介した、UKノッティンガムの映像作家Simon Ellis(サイモン・エリス)。UKではYouTubeのほかにも別エンディングが用意されているTVCMも放映中。ゲームで多用される一人称視点で映し出される、説得力に満ちた映像をご覧あれ!

2009年08月29日

グランプリはNHKで監督デビュー!「NHKミニミニ映像大賞」

minimini-logo.jpg
NHKが、若い映像クリエーターを応援するコンテスト「NHKミニミニ映像大賞」を開催!ただいま30秒のミニミニ映像を募集している。募集テーマは"見た人が少し優しい気持ちになれる、30秒の映像作品"。実写、3DCG、アニメなど手法は問わない。審査のポイントは創意工夫とメッセージ性の強さ。

審査員はクリエイティブ・ディレクターの箭内道彦、映像作家の小島淳二、「宣伝会議」編集室長の田中里沙、カメラマンの梅根秀平、脚本家・映画監督の君塚良一ら。一人何作品でも応募可能!“そういう発想があったのか!”と審査員をうならせるような、30秒の映像を待つ!

NHKミニミニ映像大賞
応募締切:2009年9月24日(木) (当日消印有効)
応募資格:不問
応募作品:30秒以内のオリジナル映像作品。未発表に限る
応募フォーマット:DVD、ミニDV。Web応募の場合は.WMVもしくは.MOV
エントリー料金:無料
応募方法:下記住所宛に郵送・宅配便もしくはWebよりアップロード
応募先:〒150-8001 東京都渋谷区神南2-2-1 NHK放送センター「NHKミニミニ映像大賞」係
発表:2009年11月27日(金) 最終審査発表
問合せ先:NHKミニミニ映像事務局 TEL 03-3467-3200(月曜から金曜の平日、10:00 - 18:00)

糸井重里、佐藤可士和らが集結!今年も強烈な「劇的3時間SHOW」

geki32009.jpg
「劇的3時間SHOW」
10月に開催されるJAPAN 国際コンテンツフェスティバル2009(愛称コ・フェスタ)のオリジナルイベント「劇的3 時間SHOW - 10 人のコンテンツプロフェッショナルが語る - 」が今年も開催決定!劇的3時間SHOWは、第一線で活躍するプロフェッショナルが10人が日替わりで登場し、一人たっぷり3時間を使って、自身の成功につながった技術や経験、コンテンツ観などを語るライブトークショー。10月5日(月)からの開催に向け、9月1日より事前応募の受付を開始する(選考方法は抽選)。

今年はゲストに糸井重里(コピーライター)、佐藤可士和(アートディレクター)、田口浩司(アニメコンテンツ・プロデューサー)、高橋智隆(ロボットクリエイター)、名越 稔洋(ゲームクリエイター)、弘兼 憲史(漫画家)らが集結。憧れのクリエイターやプロデューサーのクリエイティブな感性に直接触れるチャンス!

■「劇的3時間SHOW」
日程:2009年10月5日(月) - 10月13日(火)、10月26日(月)
時間:平日:18:30 - 21:30、土・日・祝日:17:00 - 20:00
入場料:無料
会場:スパイラルホール
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 スパイラル3F
アサヒ・アートスクエア(東京・浅草)
〒130-0001 東京都墨田区吾妻橋1-23-1 スーパードライホール4階

2009年08月30日

東京藝大生のフィルムフェス!「藝祭Short Film Fes2009」

gsff2009logo.jpg
東京藝術大学の文化祭「藝祭」にて、学生のショートフィルムを上映する「藝祭Short Film Fes2009」が開催される。 集結したのは東京藝大の上野、取手、横浜の各キャンパスより油画、デザイン、先端芸術、アニメーションなど様々な専攻の学生27名26作品。学生作品のほか、青木純監督による東京都足立区の公式キャラクター「アダチン」のアニメーションも上映される。

このほか、9月5日(土)にはゲストを招いての「シンポジウムin 藝祭Short Film Fes2009」も開催。クリエイティブ・ディレクターの箭内道彦、アニメーション作家の山村浩二、NHK「デジスタ」でお馴染みのアート・ディレクター中谷日出氏らが「映像のNEXT STAGE」をテーマに映像表現の可能性について語り合う。こちらも注目だ。

■「藝祭Short Film Fes2009」開催概要
URL: http://www.gsff.jp
日程:2009年9月4日(金) - 6日(日)
時間:9:00~19:15
入場料:無料
会場:東京藝術大学上野校地 音楽学部5号館1階 5-109講義室
〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8

ギャグの神様をしのぶのだ!「追悼 赤塚不二夫展 ~ギャグで駆け抜けた 72年~」

akatsuka.jpg
©フジオ・プロ
ただいま東京・銀座の松屋銀座にて漫画家 赤塚不二夫の展覧会「追悼 赤塚不二夫展 ~ギャグで駆け抜けた 72年~」が開催中。赤塚氏といえば2008年8月、72歳で逝去した、日本を代表する説明無用のギャグ漫画家。会場デザインは生前親交が深かった、ブックデザイナーの祖父江慎が担当する。

会場ではKOO-KIの白川東一氏が制作した新作オープニングアニメやFROGMAN(蛙男商会)による全く新しいアニメ作品「天才ヴァカボン」を上映。未発表原画の展示から赤塚漫画キャラクターの一挙紹介、トキワ荘時代の未発表の写真、デビュー前の作品、伝説の肉筆同人誌「墨汁一滴」など250点以上にわたる赤塚氏ゆかりの品々が展示されるほか、石野卓球(電気グルーヴ)や鳥山明などによるオリジナル“シェー”パネルもみどころ。「天才バカボン」、「おそ松くん」、「ひみつのアッコちゃん」、「もーれつア太郎」など、誰もが知る名作たちが洗練されたタッチで描かれているのに驚くはず。

さらに「バカ田大学のオリジナルエンブレム」もなど物販コーナーも大充実。開催は9月7日(月)まで。イヤミやニャロメなどお馴染みのキャラクターに会いにいくのだ!

anpanman.jpg
やなせたかし ©やなせたかし
  akakaga.jpg
美水かがみ ©美水かがみ/角川書店
■「追悼 赤塚不二夫展 ~ギャグで駆け抜けた 72年~」
日程:2009年8月26日(水)~9月7日(月)
時間:10:00 - 20:00(入場は閉場の30分前まで、最終日17時閉場)
入場料:一般1,000円、高大生700円(税込)、中学生以下無料
会場:松屋銀座
東京都中央区銀座3-6-1
問合せ:松屋銀座 TEL:03-3567-1211(大代表)

2009年08月31日

塩分カット!切なくもほんわりキャラで描くクノールCM「Salty」

Knorr "Salty" dir: David Hicks
日本でもおなじみの食品メーカー、クノールより、新作CM「Salty」が登場。たまらなく魅力的なキャラクター造詣が見事!無表情なのに見事な感情表現を見せてくれる。主人公はディーナーのテーブルにて、食事が提供されるのを待つ無邪気なソルト入れくん。そしてアツアツのピラフが届いたが、そこには「塩分25%カット」の文字が…。もはやここに居場所はないと悟った彼。家を飛び出し、冷たい雨が降るストリートをあてもなく歩く。そこで見たのは自分なしで楽しそうに食事をする家族の姿だった…!マイケル・ボルトンによる「信じられないよ、君がいなくなってしまったなんて…」というねっとりした歌声が悲しみを盛り上げる。ヘルシーで楽しげなファミリーではなく、キャラクターの魅力で描いたひとひねりした作品。ソルト入れくんの歩くコツコツという足音も切なさを高めている。

監督はカナダ・トロントの映像プロダクションSons and Daughters所属、David Hicks(デヴィッド・ヒックス)。まったく継ぎ目のわからない、しみじみ心を打つVFXはおなじくトロントに拠点を置くCGプロダクション、Axyz studioが手掛けている。

喜怒哀楽爆発!パルチザン所属ティモシー・サセンティCM「The Playface」

PLAYSTATION 3 "The playface" dir: TIMOTHY SACCENTI
SONYの新型「PLAYSTATION 3」(PS3)が、薄くなった上に3万円を切る価格で登場!そのコストパフォーマンスの高いマシンはもちろんだが、現在ヘビーローテ中のキャペーンCM「The Playface」も話題になっている。暗闇の中でTVゲーム画面からの光に照らされ、ゲームに耽る人々の表情を克明に描写しており、写真家Phil Toledano(フィル・トレダノ)のアート作品「frame videogamers」を彷彿とさせるアーティスティックな作品だ。

本CMの監督はパルチザン所属、個展「この世ならぬ歓びの楽園」を開催中の映像作家TIMOTHY SACCENTI(ティモシー・サセンティ)。CGを一切使わず、ライティングのマジックでこの世のものとは思えない幻想的な世界を作り出す作風で知られるサセンティ監督だけに、心の奥底を垣間見てしまったような感覚を覚える、現代人の"playface"(ゲームをする表情)を見事に切り取っている。出演は窪塚洋介や高城剛、ARATAらと一般の人々。撮影した人数は50人にのぼったという。音楽はWKTLABのJemapurによる。

■一生遊んで暮らせるポイントゲット!「playfaceダービー」
ちなみに新型PS3発売日の9月3日より11月24日まで、"playface"ナンバーワンを競う「playfaceダービー」を東京と大阪にて開催。playface撮影キャラバン会場を設置し、18台のカメラを使用して360度方向から撮影したムービーを公式Webサイトにて公開する。それらは人気投票でランキングされ、グランプリにはプレイステーション・ネットワークで使える250万円分のポイントを授与!250万円といえば、1年に5,000円のソフトを5本買っても100年遊べる計算!とぴっきりのplayfaceで一生遊んで暮らしちゃおう。詳細は公式Webサイトにて。

About 2009年08月

2009年08月にブログ「white-screen.jp」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2009年07月です。

次のアーカイブは2009年09月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35